インターパイロンは4月7日、アプリケーション配信プラットフォーム「Win Soft Mall」を発表、同日よりサービスを開始した。Win Soft Mallは、専用アプリケーションを通して、Windows用ソフトウェアの検索からインストール、アップデートなどを一括管理できるソフトウェアマーケット。現時点で11カテゴリ、127本のフリーソフトが公開されている。今後随時アップデートを行い、初年度で180万ユーザー、3年後に1000万ユーザーを目指す。
Windows向けソフトの多くは、パッケージを購入するか、作者のWebサイトや総合ダウンロードサイトからプログラムをダウンロードしてインストールする必要があるが、Win Soft Mallではほぼ1クリックでインストール/アンインストール/アップデートを行えるのが特徴。Win Soft Mall内に登録されたソフトに限られるものの、機能的にはアップルが展開している「Mac App Store」のWindows版という印象だ。
同社代表取締役社長の沈海寅(シン・カイイン)氏は、スマートフォンの登場によってアプリ配布の形態が変わったと述べ、アップルのApp StoreやGoogleのAndroid Marketに触れて、これからはWin Soft MallによってWindowsでも簡単にアプリケーションを検索して管理できるようになるとした。「Smart、Simple、Speedyな3つの体験をユーザーに提供していく」(同氏)。
Win Soft Mallでは専用のクライアントソフトによってアプリケーションが一括管理される。モール経由でダウンロードされるアプリケーションはパッケージ化され、バーチャル環境で起動するため、レジストリの変更といったインストールプロセスがなく、1クリックでインストールが行える。また、ストリーミング技術によって、アプリケーション全体がダウンロードされる前に(基本的な機能のライブラリがそろった時点で)使用を開始できる。この際、バックグラウンドでは順次残りのパッケージをキャッシュしていく仕組みだ。アップデートも容易で、クライアントソフトのアップデートアイコンを選択すると、選択可能な最新版を一覧でき、即座にアップデートを開始できる。もちろん、アンインストールも簡単に行える。
沈氏は、複数のソフトを最新版に保つ際の容易さや、ソフトをアンインストールすれば不要なレジストリ情報やファイルが残らないこと、パッケージ化するときのセキュリティチェックによってソフトの安全性が保たれる点をメリットとしてアピール。また、開発者にとっても配布チャネルの選択肢が増え、今後展開予定の有料版でユーザーが課金しやすい仕組みを提供できるとした。
なお、有料ソフトの配信は2011年6月をめどに行う予定だが、Win Soft Mall内で販売された有料ソフトの売り上げ配分は、「一般的な販売代理店と同程度」としたうえで「たぶん8:2(開発者:インターパイロン)くらいになると思う」(沈氏)と語っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.