富士通の「FMV LIFEBOOK SH」シリーズは、13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載し、着脱式の光学ドライブを備えることで、性能と機能を高いレベルで確保しつつ、携帯性のバランスに配慮したモバイルノートPCだ。
PC本体の部品受入検査、CPU組み込み、部品組み込み、最終組み立て、出荷試験(品質管理)を日本国内で実施しているシリーズで、富士通は“Made in Japan”による信頼と品質も製品のウリとしている。
富士通の2011年PC春モデルは、開発コード名「Sandy Bridge」こと第2世代Core iシリーズのCore i5-2520M(2.5GHz/最大3.2GHz/Hyper-Threading対応)を搭載する上位機「SH76/C」と、Core i3-380M(2.53GHz/Hyper-Threading対応)を搭載する下位機「SH53/C」が用意されている。
特にSH76/Cは、現状でまだ選択肢が少ないSandy Bridge搭載のハイパフォーマンスなモバイルノートPCとして、仕上がりが注目される存在だ。ここでは、性能、バッテリー駆動時間、静音性などを検証していこう。
ボディはSandy Bridgeの採用に合わせてリニューアルされている。奥側に向かって少し傾斜の付いたフォルムを採用しており、本体サイズは321(幅)×228.5(奥行き)×24.2〜32.3(高さ)ミリだ。
第1世代のCore iシリーズ(Core i5-580M)を搭載していた先代機「SH760/5B」は、本体サイズが316(幅)×227(奥行き)×24.7〜32.3(高さ)ミリとなっており、これと比べて、ごくわずかに大きくなっているが、DVDスーパーマルチドライブ搭載時の重量は約1.66キロと変わっていない。光学ドライブを外した場合は、約1.52キロまで軽くなる。
カラーは「グラファイトブラック」と呼ばれるブラックを採用しており、天板と液晶フレームは光沢仕上げ、パームレストにはベトつかず指紋が付きにくいテクスチャ加工が施されている。天面の素材にはマグネシウム合金を採用しており、ヘアライン加工の上に光沢加工を重ねた凝った仕上げだ。
また、天面からの全面加圧試験や液晶画面の押圧試験を実施するなど、堅牢性にも配慮された設計となっている。
底面の背面側に容量67ワットアワー(6200mAh/10.8ボルト)の着脱式リチウムイオンバッテリーを搭載しており、公称値で約11時間のバッテリー駆動が行える。オプションで増設用のバッテリーも用意され、最大で約14.6時間(公称値)もの長時間バッテリー駆動が可能だ。増設用のバッテリーは光学ドライブと交換して内蔵できるため、ボディサイズを変えずに、バッテリー駆動時間を延ばせるのはありがたい。
バッテリー駆動時間はWindows PCで業界標準の「JEITA測定法1.0」による公称値だが、メーカー各社で細かな測定条件が異なる部分もあり、公称値より実際の駆動時間がかなり短くなる場合も少なくない。実測の駆動時間については後ほどテストしている。
付属のACアダプタはサイズが54(幅)×137(奥行き)×30(高さ)ミリ、重量が約317グラム(ケーブル込み)だ。携帯するには少し大きいサイズだが、バッテリー駆動で利用するならば、持ち歩く機会も少ないだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.