ブラウザにはInternet Explorer 9を採用し、HTML5にも対応している。マルチタッチにも対応しており、ピンチイン/アウトが可能。ダブルタップをして拡大/縮小もできる。スクロールも高速だが、適度にブレーキがかかるので、強くフリックしなければスクロールしすぎることもない。このあたりのさじ加減もうまくできていると感じた。詳細は動画記事を参照。タブにも対応しているが、ブラウザ画面上にタブは表示されず、サブメニューからタブを表示する必要がある。なお、Flashの表示はできない。
日本語対応に伴い、入力システム(MS-IME)にもこだわった。テンキーとQWERTYキーのソフトウェアキーボードを使えるほか、テンキー向けに「カーブフリック」という新たな入力方法を採用した。スマートフォンではおなじみ、上下左右の4方向にフリックして入力できるほか、濁点と半濁点の付く文字もワンフリックで入力できる。例えば「ぎ」を入力する場合、「か」キーを右フリックして「き」を呼び出し、「き」の右上に出る「゛」をなぞるようにフリックすればよい。慣れればより高速に入力できそうだ。
Windows Phoneの強みでもあるOfficeソフトとの連携機能も充実させた。Office 2003、2007、2010のPowerPoint、Word、Excelの読み込みと編集ができる。25Gバイトのストレージを無料で使えるWindows Live SkyDriveとも連携しており、作成した文書を手軽にバックアップ、共有できる。Office文書は「Officeハブ」に集約され、端末やSkyDrive、Office 365、SharePointに保存したファイルを一元管理できる。
スマートフォンといえば気になるのがバッテリーの持ち。IS12Tは1460mAhという比較的大きなバッテリーを採用していることに加え、Windows Phoneの省電力設計によって低消費電力を実現している。説明員は「バッテリーの持ちは非常に良い」と話していた。Windows Phoneでは複数のアプリを使う場合、バックグラウンドでアプリは動作せず“一時停止”する。Androidでは裏で動いているアプリが多いためバッテリーの消費が早まりがちだが、Windows Phoneではそうした事態を防げる。また、アプリは戻るキーを押すことで終了する。これはどのアプリにも共通しており、必ずしも戻るキーでアプリを終了できるとは限らないAndroidよりも分かりやすい。
Windows Phone 7.5ではマルチタスクを拡張し、(開発者側の作り込みで)バックグラウンドでアプリを動作させることが可能になる。Twitterやニュース系のアプリの起動後に最新情報をすぐに閲覧したいといったときに重宝する。ただし前述のとおり、裏で動くアプリが多いほどバッテリーを消費しやすくなる。そこで、IS12Tには「バッテリーセーバー」機能を用意し、バッテリー残量が一定量まで減ると、メールの自動受信やバックグラウンド起動などがオフになる。ドコモの「ecoモード」のように、何%でオンにするなど、残量(%)に応じた設定はできないが、省電力の一助になるだろう。
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