インドネシアといっても、その領土はスマトラ島からニューギニアの西半分までと広い。なので、“海外プリペイドSIM導入マニュアル インドネシア編”とはいっても、ここで紹介するのは、私が実際に3Gデータ通信を利用したジャワ島のジャカルタに限った話になる。
ただ、インドネシアのプリペイドSIMカード事情や3Gデータ通信事情について“日本語で読める”情報は、意外と充実している。その中でも、個人のブログ「shimajiro@mobiler」は、2011年5月時点におけるインドネシアで利用できる主なプリペイドSIMカードの紹介からデータ通信の料金プラン、購入した経験談など、「これがあれば、この記事いらないじゃないの」と思ってしまうほどに、利用者の目線でまとめられている。
その、shimajiro@mobilerでも紹介されているように、ジャカルタの国際空港(ジャカルタ スカルノ・ハッタ国際空港)から入国して最も早くプリペイドSIMカードが購入できるのは、預けた荷物をピックアップするエリアにある「CELLULAR KING shop」だ。もし、同行者や到着ゲートで待ち合わせしている知り合いを待たせておけるならば、ここでプリペイドSIMカードを購入しておくのがいい。
ただ、同行者がプリペイドSIMカードの必要性をまったく感じていなかったり、到着ゲートの外側に迎えの人が待っていて、しかも、約束の時間からだいぶ遅れていたりすると(インドネシアは入国時にビザの取得が求められるが、ほとんどの入国者はこの手続きを入国審査カウンター前で行う。そのため、入国審査が終わるまでとても時間がかかってしまうのだ)、まずは、到着ゲートから外に出て待ち合わせの人と合流してから、プリペイドSIMカードを購入しようと思ってしまうかもしれない。
ジャカルタ スカルノ・ハッタ国際空港には、到着ゲートの外にもプリペイドSIMカードを扱っているショップがある。だが、そこで購入できるプリペイドSIMカードの種類には限りがあって、例えば、インドネシアで最も普及している移動体通信事業者のTelkomselでは、通話もできる「simPATI freedom」しか扱っていない。価格は5万ルピアだが、購入した状態で3Gデータ通信として利用できるのは、無料でついてくる5000ルピア分のフィーだけになる。
市内でもプリペイドSIMカードを購入でいる場所は多い。外国人向けホテルの中にあるショップでも扱っているし、大規模ショッピングモールであれば、通路にある屋台でも扱っている。
インドネシアでは、プリペイドSIMカードを購入するときに必要な認証と開通の手続きが複雑なので、ほとんどのショップで代行してくれる。ただ、その操作が簡単ではないため、慣れないスタッフに当たると、別なショップに駆け込んで作業をしてもらうため、約30分ほど待たされることになる(経験者談)。
なお、海外でプリペイドSIMカードを購入する場合、普通なら身分証明のためにパスポートを提示が求められるが、ジャカルタのショップではそのようなことはなかった。2009年にジャカルタやバリ島であったテロ事件以降、プリペイドSIMカードを購入するユーザーの身分証明が厳しく求められるようになったというが、どうも、そのあたりが「パスポートなしでショップスタッフによる認証と開通の手続き代行作業」と深く関係しているそうだ。
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