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小さいけどデキるヤツ!?――3LED光源の小型DLPプロジェクター「NP-L50WJD」を試した使い方はあなた次第(1/3 ページ)

» 2011年09月09日 10時30分 公開
[ITmedia]
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ユニークな小型軽量プロジェクターが、NECディスプレイから登場

3LED光源を採用した小型軽量プロジェクター「NP-L50WJD」

 NECディスプレイソリューションズといえば、主にビジネス向けの質実剛健なディスプレイやプロジェクターが思い浮かぶが、この秋は予想外にユニークなプロジェクターを投入してきた。それが2011年9月15日に発売される「ViewLight」シリーズの新モデル「NP-L50WJD」だ。

 NP-L50WJDは同社初となるLED光源採用のプロジェクター。RGB 3色のLED光源と単板DLP方式を採用することで、B5サイズで約1.2キロの小型軽量ボディを実現しながら、明るさや色鮮やかな発色も獲得した。日本国内で発売された1.5キロ以下のLEDプロジェクターの中では、最も明るい500ルーメンを達成している(ハイブリッド光源の製品は除く。2011年9月1日同社調べ)。

 こうした特徴により、モバイルプロジェクターとしての運用や小規模のプレゼンテーションはもちろん、映像コンテンツの観賞やゲーム画面の出力など、幅広い用途での活用が期待できる。今回は発売に先駆けて試作機を入手したので、早速試してみた。

LED光源の採用によるメリットとは?

LED光源の採用で、長寿命、省電力、小型軽量ボディ、そして広色域まで手に入れた

 まず最初にLED光源がもたらした特徴を見ていこう。

 NP-L50WJDのLED光源は輝度が半減するまでに2万時間と寿命が長いため、通常のプロジェクターと異なり、ランプ交換は不要だ。LED光源以外のプロジェクターは使っていくうちに輝度が低下し、定期的(長くても5000時間程度)にランプ交換が必要になるが、ランプは3〜4万円するのが普通で、交換の手間もかかる。ランプ交換のための追加投資や作業が発生しないのは、NP-L50WJDの大きなメリットだ。

 もちろん、LED光源は低消費電力にも貢献する。使用時の消費電力は110ワットと、明るいランプ式の「ViewLight V」シリーズに比べて、約半分に抑えられている。スタンバイ時の消費電力も0.5ワットと省電力だ。

 さらに操作メニューから「エコモード」をオンに設定すると、消費電力を75ワットまで下げられる(その代わり、明るさは約50%低下する)。これはLEDバックライトを用いて省電力化した最近の32型液晶テレビと同レベルの低消費電力だ(もちろん、プロジェクターなので、より大きな画面サイズも得られる)。全国的に節電意識が高まっている中でも、これならば電気のムダ使いを気にせず使えるだろう。

Adobe RGB規格とNP-L50WJDの色域比較。NP-L50WJDの色域はAdobe RGBモードによるものだ

 搭載するLED光源はRGBの3色で構成されており、色域が広いのも見逃せない。Adobe RGBカバー率で90%(面積比で98%)の広色域表示に対応するため、さまざまな映像コンテンツを色鮮やかに投写できるのだ。

 基本スペックについては、投写方式に単板DLPを採用しており、103万9680画素(WXGA相当)の0.45型DMDパネル(アスペクト比16:10)を内蔵する。PC接続での推奨解像度は1280×800ドットだが、最大表示解像度はアナログ接続で1600×1200ドット、デジタル接続で1920×1080ドット(圧縮表示による対応)だ。

 単板DLP方式といっても、NP-L50WJDは回転するカラーホイールで色を分離するわけではなく、RGB 3色からなるLED光源で広色域のフルカラー(約1677万色)を実現しており、非常に高速にRGBの光を明滅させるため、単板DLP方式の問題点として挙げられるカラーブレーキングノイズがほとんど発生しないのもメリットといえる。

 ホームシアター向けプロジェクターのようにオートアイリスでコントラストを強調する機能はないが、コントラスト比は2500:1を確保する。

携帯性とデザインの両方にこだわったボディ

 冒頭で述べた通り、LED光源は本体の小型化と軽量化も実現している。本体サイズは226(幅)×175(奥行き)×43(高さ)ミリとB5サイズのフットプリントにおさまっており、余計な突起がなく薄いフラットなフォルムなので、バッグへの収まりがよい。前述の通り、重量は約1.2キロしかなく、軽快に持ち運べる。

 この小型軽量ボディに電源ユニットを内蔵しており、携帯時にACアダプタを一緒に持っていく必要がないのはありがたい。携帯性を考慮して、かさばらないカードリモコンとクッション性があるソフトケースも付属している。

 LED光源を採用したプロジェクターにはより小型軽量な製品もあるが、明るさが最大でも300ルーメン程度にとどまり、遮光していない部屋ではぼんやりと薄暗く感じるものも少なくない。対してNP-L50WJDは、この小型軽量ボディで500ルーメンの明るさを保っており、携帯性を重視しつつ、出力性能とのバランスも取れているのが好印象だ。

 もちろん、モバイル利用を想定した標準的なデータプロジェクターに比べると、段違いに小さくて軽いため、携帯性は満足できる。

iPad 2(241.2×185.7×8.8ミリ)と並べてみても、フットプリントは一回り小さい

本体とカードリモコンを収納できるソフトケースが付属する。そのほか、アナログRGBケーブル、USBケーブル、電源ケーブル、クリーニングクロスも添付される

 NP-L50WJDは外装も違う。直線的なデザインのボディは、ゴツゴツしたボタンが極力排除されており、電源と信号切り替えのボタンがあるだけのシンプルさ。レンズカバーはなくしやすいキャップ式ではなく、スライド式でスマートに開閉できる。

 ボディカラーは、UV塗装によって光沢や耐摩耗性を備えたピアノブラックだ。これまでのViewLightシリーズが積極的に採用してきたホワイト基調の丸みがあるボディとはまったく異なり、NP-L50WJDがビジネスユースだけでなく、パーソナルユースも想定した新タイプのプロジェクターであることをデザインからも主張している。このデザインは、同社としてはかなりの冒険だっただろうが、おかげで製品の個性が明確になった。

ピアノブラックのフラットな天面に、最小限のボタンだけを備えたシンプルな外観(写真=左)。軽い力でスムーズに開閉できるシャッター式レンズカバーを装備(写真=中央/右)


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