「BUILD」とは、2011年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2011であった同社のパートナーカンファレンスで初めて明かされた名称だが、その内容は、ソフトウェア開発者向けの「PDC」(Professional Developer Conference)とハードウェア関連の開発者向けカンファレンス「WinHEC」、Webデベロッパー向けのカンファレンス「MIX」の3つを合体させたもので、開催日程は2011年4月のMIX11で予告されていた。
Microsoft関係者によれば、BUILDが単発のカンファレンスなのか、あるいは、PDCやMIXを含むカンファレンスを統合した形で今後も定期的に開催するカンファレンスなのかはまったくもって不明とのことだが、現時点で確実にいえることは、「Windows 8に関するすべての詳細が明らかになる初のカンファレンス」であるということだ。
Microsoftは、これまでもWindows 8の情報を断片的に公開している。まず2011年1月の2011 International CESで、Windows 8がARM SoC(System on Chip)で動作するデモを披露し、Officeやプリンタからの印字といった従来の作業がARM搭載デバイスでも可能な点を示した。
その後、4月のMIX11ではARM搭載デバイスでInternet Explorer 10が動いているデモを紹介し、Windows 8で標準搭載されるWebブラウザがInternet Explorer 10であることを示唆した。
6月には、米国のAll Things Digitalと台湾のパートナーイベントのそれぞれで、Windows 8のタブレットデバイス向けユーザーインタフェース(UI)を公開し、従来のWindowsとは大きく異なるコンセプトでデザインしている点を訴求した。もちろん、従来のWindowsで採用するUIや機能を切り捨てたわけではなく、ユーザーが切り替えて従来のインタフェースも選択できる。これは、タブレットデバイスで利用するのに適していない現行のWindows UIに対し、新世代のデバイスに適したUIを提供できるかというMicrosoftの回答の1つといえる。
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