パフォーマンスの向上も今回の目玉の1つで、特にグラフィックス関連の性能が底上げされた。仮想マシンに割り当てられるVRAMが256Mバイトから1Gバイトにアップ。バージョン6と7を比べると、いくつかのアプリケーションの3Dグラフィックス処理速度が最大45%高速化したという。
試しにバージョン6と7に64ビット版のWindows 7をインストールし、ベンチマークソフトを実行してみたところ、確かに高速化を確認できた。検証に使ったマシンは、最新の15インチMacBook Pro(Core i7-2.8GHz、8Gバイトメモリ、Crusial RealSSD C300、1650×1050ドット)で、仮想マシンにはCPUを2つ、メモリを2Gバイト、VRAMは256Mバイト割り当てている。さらにバージョン7では、VRAMを1Gバイトに増やしたテストも試した。
CINEBENCHのCPUを除き、どのテストでもバージョン7のスコアがバージョン6を上回っていることが分かる。一方、VRAMの256Mバイトと1Gバイトでは、このテストでは大きな差は出なかった。テスト項目の画面サイズを大きくすれば変わってくるのかもしれない。
実際の使用感を調べるために、2007年発売のFPS「Call of Duty 4: Modern Warfare」の体験版をインストールし、最高画質に変更して遊んでみたところ、バージョン6では操作が重たくなるシーンがまれにあったが、バージョン7ではその鈍さがなくなって快適に動いてくれた。
特に、すばやく敵をエイムできるかどうかが生死を分けるFPSだからこそ、反応速度にはこだわりたいところ。そんな理由で、MacでWindowsのゲームを遊ぶときに、仮想化ソフトではなく、Macのハードウェア性能をフルでWindowsにつぎ込めるBoot Campを利用する人も多かったが、いかんせんBoot CampはMacの再起動が必要になる。その点、ParallelsならMac上で起動してすぐに遊ぶことが可能だ。もともとParallels Desktopはバージョン6でもかなり3Dソフトを動かしてくれていたが、最新版にアップデートすればさらなる体感速度の向上が期待できるはずだ。
というわけでざっくり新機能の魅力をまとめてきた訳だが、この快適な仮想化ソフトを快適に使うためには、Macのメモリー容量とストレージが鍵になる。たまに立ち上げるのではなく、常時起動するなら実メモリーは最低8GBは欲しいところ。iMacやMacBook Proのユーザーなら、メモリーと一緒にDSP版のWindows 7を購入してParallelsに組み込んでもいいだろう。あなたのMacにParallelsをプラスして、快適なMac&Winの共存生活を始めよう。
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