昨今、スマートフォンユーザーが急増している。単体で通信機能を内蔵し、ニーズに応じた多彩なアプリケーションで機能を拡充できること、そして高画素カメラや音楽再生機能、GPS、各種センサーなど、携帯性はもちろん、機能でもノートPCを上回る使い勝手が得られる部分もある。最新ルータの導入と「リモートアクセス」機能を利用することで、昨今は特にスマートフォンやタブレットといったスマートデバイスと連携する便利な利用シーンが生まれている。
というわけで今回は、最新ルータとスマートフォン向けアプリケーションを組み合わせた「リモートアクセス」の活用シーンを、NECアクセステクニカ「AtermWR8600N」を例にして実践してみよう。
AtermWR8600Nと連携できるスマートフォンアプリには、まず「PicupShare for Aterm」(iPhone版/Android版 ともに無料)が存在する。(出先のPCやスマートフォンなどの)Webブラウザでファイル共有が行えるAtermシリーズに対応しており、ルータ本体のUSBポートに接続したUSBストレージ(外付けHDDやUSBメモリ)へスマートフォンで撮影した写真をその場でそのまま転送できる機能を備えている。ルータ本体に接続したストレージ領域には、自宅にあるPCからNAS(ネットワークドライブ)としてアクセスできるため、転送した写真には当然だが自宅のPCからでも直接アクセスが可能だ。
PicupShare for Atermを使う前準備は、ルータ側でホームIPロケーション(かダイナミックDNS)を利用できるようにし(こちらは、前回の導入方法を参照)、外部ストレージへのアクセス設定を有効にするだけ。あとはiOS版かAndroid版のいずれか、それぞれのスマートフォンでアプリケーションをダウンロードし、ホームIPロケーションのアクセス名とWebアクセス用のIDとパスワードを設定すれば完了だ。
撮影は「Camera」メニューから。撮影後、保存・転送先のフォルダ(ルータに接続したストレージ)を選択すると、自動的に自宅へ撮った写真が送信されるという流れだ。もちろん、まずはスマートフォン本体に保存し、あとでまとめて選択転送する使い方もOK。旅先などで写真を取りため、スマートフォンのストレージ容量(撮影可能枚数)が乏しくなってきたら移動中などにぱぱっと自宅へデータを転送して、空き容量を増やすといった活用例もアリだろう。
バッファローも同社NAS向けのアプリケーションとして「WebAccess i」(iPhone版)、「WebAccess A」(android版)を提供している。上記の例と似た方法で、WZR-HP-AG300HのダイナミックDNS機能を活用したデータの直接アップロードが行える。
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