米Mindjetは11月16日、マインドマップ作成ソフトウェア「MindManager」の最新版となる「MindManager 2012 Professional for Windows」日本語版を発表した。2011年12月1日に発売する。価格は1ライセンスあたり4万8298円(税込み、以下同)。アップグレード版(1万8375円)も用意する。
新製品では、アイデアの創出を促進するブレインストーミング機能を強化した。解決するべき課題のテンプレートを多数用意するほか、課題に対する新しい切り口を提示して、アイデアの発想を促すアイデアカード機能など、ブレインストーミングをスムーズに行うための機能を実装した。
ほかのソフトウェアとの連携にも注力している。マイクロソフトのグループウェア「SharePoint」と連携し、SharePoint内に保存したデータをマインドマップ内に表示でき、マインドマップ内からSharePointのページに直接アクセスできるようになった。Excelとの連携機能も実装し、MindManagerで作成したデータをExcelのスプレッドシートにエクスポートできる。
データ作成を支援するテンプレートの種類も増加した。マインドマップのテンプレートは、標準テンプレートの37種類に加え、19種類のテンプレートをWebページから無料でダウンロードでき、合計56種類となった。また、このバージョンからSWOT分析やリスク分析などに使用するマトリクス分析のテンプレートも提供する。図の中にマインドマップの各要素を自由に配置するだけで、分類やマッピングが行える。
このほか、マインドマップの各要素に複数のハイパーリンクを付加できる機能や、各要素に付加したマーカーから要素を検索する「マーカーインデックス」機能、初心者用ガイド機能の強化など、ユーザー支援機能の強化も施した。
製品発表会では、同社アジアパシフィック・ラテンアメリカ ゼネラルマネジャーのキャメロン・アクバリー氏がMindManagerの展望について語った。
マインドマップは人のアイデアや考えを整理し、視覚的に表現するツールだが、同社は今後“コラボレーション”に注力した機能や新製品をリリースしていくという。同社はこのコンセプトを“Collaborative Work Management”と名付けた。これは「複数の人間やチームが一体となって問題解決や目標に取り組むための環境を整えること」(キャメロン氏)なのだという。
キャメロン氏は「今日、我々が直面している問題として『情報過多』がある。情報が多すぎて、一つ一つの情報を吟味したり、深く考える時間を取れないのが現状だ。多くのプロジェクトでありがちな、コミュニケーションが上手くいかない、明確な指示が行えないといった問題は、情報を整理できていないことが原因」と述べ、情報の整理や共有に向くマインドマップは、プロジェクトの管理に役立つと強調した。
ビジネスソフトウェア市場におけるMindManagerのポジションについて、キャメロン氏は「オンラインストレージ、プロジェクト管理、情報共有など、プロジェクトの進行を助けるアプリケーションやWebサービスは数多くあるが、それらを補完して一括で管理できるようなポジションを目指している」と述べた。
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