“ちっこいのが好き”な人のためのPocket WiFi搭載スマホ──「Sony Ericsson mini」検証モバイルPCユーザーのセカンド機器に(2/3 ページ)

» 2011年12月22日 17時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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バランスのよい解像度と快適パフォーマンス

 スマートフォンとしての使い勝手をもう少し深く見ていこう。

 まず3型/320×480ドットのディスプレイは、悪くない。どころかちょうどいい。解像度は高いに超したことはないのだが、画面サイズに対して必要以上に解像度が高くても、単に見た目が緻密になるというだけで実利用時の情報量拡大にはあまり貢献しない。この点、本機のディスプレイは実用レベルであり、フォントサイズを小さめにしても文字の識別に困ることはない。

photophoto 公式Twitterクライアントの最小フォントサイズと、ユーザーストリームに対応した「メ・ガ・ネ!メガネケ・エ・ス!」での表示画面。画数の多い漢字は若干の省略があるようだが、視認性は問題ない
photophoto ブラウザの表示イメージ。1024ドット幅で作られているPC USERのPCサイトを画面内にすべて納めるとさすがに文字はつぶれるが、アルファベットやかな文字は意外に識別できたりもする。列(ペイン)の幅に合わせて拡大すれば、快適に読み進めることも可能だ(スマートフォンでの表示に適した「ITmedia スマートフォンビュー」もあります)

 一方、アプリケーションによって不便を感じるのは日本語入力だ。ソフトウェアキーボードと変換候補の表示で画面のほとんどを占有してしまう。解像度やサイズそのものというより、縦横比が4:3であるのも要因の1つだろう。標準のPOBoxも不便なほどなので、この点はもう少し配慮がほしかった。

photophoto 標準の「POBox」(左)と「ATOK for Android」(右)で文字を入力してみる。PO-Boxは候補表示行数の設定ができないこともあり、最小では文字入力部分が1行しか見えなくなることもある

 パフォーマンスは、ひとまずかなり「快適」だ。UIは機敏に反応するし、ブラウザのレンダリング速度もかなりのもの。動画再生もディスプレイ解像度に見合ったD1解像度(720×480ドット)のMPEG-4 AVC/H.264(H.264+AAC)であれば、本体に差したmicroSDからでもコマ落ちなく再生できるうえ、CPU負荷が少し高くなるネットワーク越しの再生(DLNAクライアント利用)でも、再生において気になる問題は発生しなかった。

photophoto Android向け公式アプリはまだリリースされていないため、ブラウザ(Android対応サイト)での視聴がメインになるニコニコ動画。スマートフォン向け画面でも、PC向け画面でも、動画上のコメントはスムーズに流れる
photo 複数回実施した「Quadtant Professional」結果の一例

 小型スマートフォンというと低価格路線のモデルが多く、パフォーマンスが犠牲になるものも少なくないが、本機に関してはその不安はいらないと思う。この点は、ベンチマークテストで確認しても決して錯覚でないことが分かる。Android 2.3.x搭載の「IS05」、「Xperia SO-01B」とともに代表的なベンチマークソフトの1つ「Quadrant Professional」で比較してみたが、本機のスコアはプロセッサが同一のIS05を上回り、同じ1GHz動作でも旧世代SnapDragonを搭載するSO-01Bの約1.5倍となった。

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