キングソフトの子会社Mobile In Styleが発表した7型ワイド液晶ディスプレイ搭載タブレット「eden TAB」はデュアルコアCPUの「S5PC210」を搭載し、解像度は1280×800ドット対応というスペックを備えながら、直販で2万9800円と手ごろな価格をウリにしている。
“性能が高くて値段がそこそこなら……”と思ってしまうが、なじみのないメーカーの格安タブレットとなると少し不安になるかもしれない。実際に、Android OSのバージョンは2.3.3であるほか、Google認証デバイスではないためAndroidマーケットアプリがなく、独自の「Tapnow Market」を利用してソフトウェアのインストールを行う必要がある。果たしてeden TABは本当に“使える”のか。デザインやスペックを検証していこう。
同社がこだわったというパッケージのデザインは、白基調のシンプルなものだ。パッケージでは3色のカラーバリエーションが描かれて、見た目もきれいだ。内容物は本体のほか、ACアダプタとUSBケーブル、簡易マニュアルと必要最小限のものが付属するだけ。シンプルさにこだわっているのがうかがえる。
ボディのカラーバリエーションはブラック、ホワイト、ピンクの3色を用意し、ブラックのみ非光沢のマット仕様、ホワイトとピンクはクリアで光沢のあるデザインを採用する。レビューに使用した評価機のカラーはブラックで、落ち着いた高級感のある印象を受ける。背面はラバー調のすべりにくい塗装が施され、持ちやすい。
本体サイズは118.8(幅)×199(奥行き)×10.4(高さ)ミリで、重量は約330グラムと小型軽量だ。横幅が短いので、片手でも楽に持つことができる。重量についても、他社の7型タブレットデバイス「REGZA Tablet AT3S0」(379グラム)や「IdeaPad Tablet A1」(400グラム)と比べて軽い。REGZA Tablet AT3S0と持ち比べてみたが、eden TABの方が明らかに軽いと感じた。重さの違いは50グラムだが、片手で持つ場合は大きな差となる。カラーバリエーションにピンクを用意するなど、ボディデザインのこだわりからは女性にも使ってもらえる製品を目指したことを強く感じ取れる。
「メニュー」「ホーム」「戻る」のAndroidキーはディスプレイの下にあるが、評価機では、キーが反応するポイントがアイコンの位置よりもやや上(5ミリ程度)なのが気になった。
本体に設けられたインタフェースは、(縦置きに立てた状態で)下側面に集中している。上側面にはヘッドフォン端子、右側面には電源ボタンと音量調整ボタン、画面回転ロックスイッチを配置する一方で、左側面にはボタン類を搭載しない。下側面にはMicro HDMIとMicro USB、microSDカードスロット(最大16Gバイトまで)、ステレオスピーカーを備える。
通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LANのほか、Bluetooth 2.1を利用できる。また、本体下側面にあるmicro SDカードスロットの右にSIMカード用のスロットがあるが、Wi-Fiモデルでは使用できない。
eden TABの充電は本体のMicro USBポートを使う。付属のACアダプタは2アンペア出力タイプで、実際にバッテリー0%の状態から約2時間で満充電になった。モバイルバッテリーでも充電可能で、本体バッテリー容量は3850ミリアンペアアワー/3.7ボルト。液晶ディスプレイの輝度を中間にし、無線LANを有効にしたまま動画(MP4形式、解像度1920×1080ドット)を連続再生したところ、満充電状態で再生開始から約3時間で電源が切れた。
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