日本サムスンは3月1日、マイクロソフトのSurface 2.0に対応したテーブル型PC「SUR40」を発表した。出荷開始は2012年5月末の予定。価格はオープンで、想定実売価格は150万円前後。同日開かれた製品説明会では、製品の解説やアプリケーションを用いたデモを行った。
Surfaceは、マイクロソフトが開発したテーブル型コンピュータ用のアプリケーション。最初の製品となるSurface 1.0はアメリカで2008年に発売したが、日本では販売されなかった。Surfaceが2.0にバージョンアップし、SDK(開発ツールキット)の配布を行ったのは2011年7月から。今回、マイクロソフトとサムスンが協力し、Surface 2.0に対応したテーブル型のPC「SUR40」を開発した。
Surface 1.0では、ディスプレイ付近に埋め込まれたカメラで動きを判定してタッチ操作を実現していたが、Surface 2.0ではタッチパネル機能を内蔵した液晶ディスプレイを採用したことで、本体が小さくなり、タッチパネルの操作性能や画質が向上したという。52点のマルチタッチに対応しており、手のひらや指、スマートフォンなどの物体や専用2次元コードの読み取り機能を備える。
主なスペックは、CPUがAthlon II X2 245e(2.9GHz)、メモリは4Gバイト、ストレージは320GバイトのHDD、グラフィックスにRadeon HD 6750M(グラフィックスメモリ1Gバイト)を搭載し、OSは64ビット版のWindows 7 Professional(英語版)をプリインストールする。
液晶ディスプレイは1920×1080ドット対応の40型ワイドで、LEDバックライトを採用する。応答速度は8ms、コントラスト比は2000:1、輝度が300カンデラ/平方メートル、視野角は上下/左右ともに178度だ。インタフェースはHDMI入出力、USB 2.0を4基、SDメモリーカードスロット、ギガビットLAN、音声入力を備える。ステレオスピーカーの出力は10ワットで、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 3.0を利用できる。
タッチパネルは赤外線で物体を認識する。LEDバックライトから赤外線を発し、ディスプレイ上に置いた物体で反射させ、液晶に内蔵した赤外線センサー(液晶の8画素に1つの赤外線センサーを内蔵)で位置を検出する仕組みだ。この技術は「PixelSense」と名付けられている。
このほか「タグ」と呼ばれる専用の2次元コードに対応する。赤外線を反射するエリアと吸収するエリアに分かれた模様をディスプレイが認識する仕組みで、名刺やクーポン券などの認証システムが作れるという。また、ディスプレイ表面に傷が付きにくい「Corning Gorillaガラス(ゴリラガラス)」を採用し、耐衝撃性を高めた。
本体サイズは1095(幅)×707.4(奥行き)×103(高さ)ミリで、重量は36.8キロ。オプションのスタンドを装着すると高さが736.6ミリとなる。日本サムスンによると、SUR40の販売目標は年間で約300台としている。
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