第1回 新生活に備えてR631を導入してみるキャンパスで使う「dynabook R631」(1/2 ページ)

» 2012年03月09日 11時30分 公開
[池田憲弘,ITmedia]

買いたい、でもどれがいいか分からない

 PC USERの記者となってから、PCの購入相談を受けることが増えた。主に同期の新社会人や後輩の学生から相談されるのだが、特に大学3年生がノートPCの購入で迷うケースが多い。「どんなPCがいいですか?」なんて漠然と聞いてくるから返答に困るのだが、筆者自身も学生のときにノートPCの購入で迷った経験がある。

 大学3年生になるまではデスクトップPC一筋で、ノートPCなどなくても大丈夫だと思っていたが、ゼミが始まると状況は一変した。初めての授業で教室に入った瞬間、先輩が全員ノートPCを机に置いて、席に座っている様子を見て驚いた。ノートPCなしでは生きていけないことを悟り、購入を決意したものの、何を買えばいいのか分からなかった。

photo Let'snote LIGHTシリーズは当時のゼミでは主力だった。画面サイズが12.1型と小さいことが気になり、購入候補から外れている

 まずは先輩が所有するPCを調べてみたが、ほとんどLet'snote LIGHTシリーズだった。多少厚みはあるものの、軽くて持ち運びやすく、しかも頑丈なので人気があったと記憶している。大学生協でもLet'snote LIGHTに保証サービスなどをセットにして、大学オリジナルPCとして販売していたが、価格は約20万円。先輩たちの金銭的余裕に驚きつつ(みな裕福な家庭だったのかもしれない)、筆者は貯金をほとんど使って当時キャンペーンで安かったデルの「Studio XPS 13」を購入したのだった。

 こちらは、軽くて安いNetbookという選択肢もあったが、作業領域が狭かったり、Officeの立ち上げに時間がかかるようでは不便ということで画面サイズや性能を重視した。Studio XPS 13はCore 2 Duo P8400(2.26GHz)と4Gバイトのメモリに加えて、外付けGPUのGeForce 9500Mと光学ドライブを備えており、性能面では問題なかったものの、重量は約2.2キロと持ち運びにはあまり向かなかった。

 そのうえ、実際のバッテリー駆動時間は約2時間程度だったため、ACアダプタも必要となってしまい、PCと合わせて約2.5キロくらいの荷物になった。これを手提げのバッグで毎日持ち歩くというのはかなり辛かった記憶がある。

photophotophoto デルのStudio XPS 13は約10万円で購入。性能は申し分なかったが、バッテリー駆動時間が短いことと2.2キロという重さが不満だった(写真=左)。大学3年生になり、ノートPCが必要になったという妹は筆者のStudio XPS 13を奪っていった。主に就活で使っているという(写真=右)

今ならUltrabookがあるじゃないか

 筆者が学生時代においてノートPC選びが難しかったのは、性能や重量、バッテリー駆動時間、価格といった要素をバランスよく満たすモバイルPCが当時がなかったためだ。だが、今はUltrabookという選択肢がある。Ultrabookとはインテルが提唱する薄型軽量ノートPCの呼称だ。現在売られている製品は大体厚さ20ミリ以下で、インテルの低電圧版CPUを用いて6〜9時間くらいのバッテリー駆動時間(公称値、2012年3月現在)を確保している。

 Ultrabookは光学ドライブを搭載しないが、学生当時、外出先で光学ドライブを使う機会がほとんどなく、どうしても必要なら外付けのポータブル光学ドライブを用いればよいため、非搭載で問題ないと考えている。モバイルPCとして、価格を含めた諸要件を満たすUltrabookは学生にちょうどいいマシンだろう。

photo 東芝の「dynabook R631」は軽さが魅力的な1台だ

 2011年秋に登場したUltrabookは2012年3月現在、ラインアップがかなり増えたが、長時間持ち歩く使い方をするなら東芝の「dynabook R631」が魅力的なモデルの1つだ。重量は約1.12キロ、バッテリー駆動時間は約9時間と、現在販売しているUltrabookの中で最も軽く、(スペック上では)バッテリーが長持ちする機種となる。また、最厚部で15.9ミリと“世界最薄”をうたった(最厚部において、2011年9月時点)ボディの薄さも注目すべき点だ。

 普段使いにおける使用感はどうか。実際にdynabook R631を使ってみたが、起動など全体的に動作が速く、モバイルPCとしてとても使いやすい。また、ディスプレイヒンジの抵抗が軽く、親指で持ち上げるだけでディスプレイを楽に開けられるという特長もある。PC本体の位置を動かすとディスプレイが前後に揺れるのは気になる(電車の中で使うと、車体の揺れに合わせてディスプレイも若干揺れる)ものの、普段使いにおいてはさほど問題にならない。

 また、常に携帯すると考えたときに約1.12キロという重量がいかにうれしいかがよく分かった。筆者が所有している13インチのMacBook Air(約1.35キロ)と両者を手提げのバッグに入れて1日持ち歩いてみたが、0.2キロ程度の差でも確かに軽くなったと感じた。ボディが薄いことで、カバンへの収納や取り出しが楽に行える。

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