今週末も複数のショップがさまざまなキャンペーンを企画しているが、それらの目玉アイテムに混じって、さりげなく名品が放出特価で置かれていることもある。その典型例をツートップ秋葉原本店で見つけた。Lian-Liのmini-ITX対応ベンチマーク台「PC-T1(R)」だ。2010年5月に約1万6000円で発売されてから約2年経ち、ついに1万円切りの9980円という値が付けられていた。
PC-T1は、mini-ITXマザーやATX電源を開放固定するベンチマーク台(通称“まな板”)で、本体全体を関節つきの4本の脚で支える構造になっているのが特徴だ。外観上はクモや甲殻類に近く、登場時はその派手さから複数のショップが店頭にデモ機を並べていた。「ベンチマーク台としてではなく、ある種のアート的なメカとして飾る人が多そうですね。個人的には関節にサーボを組み込んで、ロボットとして動かしてみたいです」(ソフマップ秋葉原本館/当時)とモノとしての評価も高く、実際に同社イベントでロボ化したPC-T1のデモが披露されたりもしている。
ただし、もともとLian-Liの2010年記念モデルとして開発されたアイテムだけあり、当時から「実用性は高くないので、数量が売れる期待は持っていません。店頭の花になってくれれば十分ですよ」(某ショップ)といった声がよく聞かれた。そうして、ツートップ秋葉原本店のPCケースだなにこれまで長らく在庫され続けてきたわけだ。
同店は「PC-T1のインパクトで、小型ケースに強いLian-Liの個性が知らしめられたところがあります。いわば伝説級のパーツといえるでしょう。それが新品で、しかもこのお値段で買えるのは、ある意味すごくラッキーじゃないかなと思います」とプッシュする。
こうした歴史を振り返りながら、名品を手に入れるのも悪くない、かも。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.