最後にベンチマークテストで実パフォーマンスをじっくりチェックしよう。
まずWindows 7エクスペリエンスインデックスのスコアは、プライマリハードディスクで7.9と最高値をマークしているほか、プロセッサも7.1となかなかハイレベルだ。一方、メインメモリがシングルチャンネルのためか、メモリが5.9、グラフィックスもCPU統合のため4.9にとどまった。
CrystalDiskMark 3.0.1で測定したSSDのパフォーマンスは、シーケンシャルリード値で440.3Mバイト/秒、シーケンシャルライト値で255.3Mバイト/秒と非常に良好なスコアをマークした。こちら、UltrabookのSSDとしては最速クラスといってよいだろう。Windowsの起動時間(コールドスタート)も3回平均で27秒弱と非常に高速である(言うまでもないが、スリープなどからの復帰は一瞬だ)。次回のOS起動を高速にする「クイックパワーオン」機能などもあるが、通常でここまで速ければ利用するまでもないかもしれない。
PCMark7のテストでは、前世代のハイエンドデスクトップPCにも匹敵するようなスコアが出た。もちろんこちらは高速SSD(System Storageほか全般)や、内蔵GPUコアのハードウェアエンコーダ(Computationなど)の効果が大きいためで、実際はそこまでの実性能があるわけではないのだが、日常的な操作の快適さという部分ではそれに匹敵すると評価していいだろう。ちなみに息抜きで行うWebベースのゲームはもちろん、ひと昔前の3D描画性能を要するゲームもそこそここなせてしまう実力を持っている。
なお、国内メーカーのUltrabookとしてライバルになる富士通「FMV LIFEBOOK UH」(直販モデル:Core i7-3667U、メモリ8Gバイト)の値と比べると、スペック面で多少劣る部分があるにも関わらず上回っているスコアもあった(こちら、LIFEBOOK UHがCPU内蔵GPUに関わる部分でいまひとつ本領を発揮できていなかったと思われる)。ちなみに、それぞれ試作機でのテストなので量産機では改善されている可能性がある。こちらは了承願いたい。
いずれにしても、LaVie Zは、Windows 7の操作を快適にこなすUltrabookとしてトップクラスのパフォーマンスを備えていることが分かる。Core i5-3317U+128GバイトSSDを搭載する標準モデルについても、併記したライバル機の同CPU搭載モデルの結果を勘案し、かなり上々のパフォーマンスを発揮すると思われる。
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