2011年5月にインテルがUltrabookの構想を発表してから、メーカー各社は薄型のUltrabookを数多く投入してきた。特に“Ivy Bridge”(開発コード名)世代のCPUが発表されてからは、Ultrabookのラインアップは数が増えただけではなく、さまざまなサイズの製品が登場した。“Sandy Bridge”(開発コード名)世代のUltrabookは13.3型が大多数だったが、現在は11.6型や14型液晶ディスプレイを搭載するモデルも増えている。
だが、個人向けPC市場全体で最も売れているサイズは15型クラスのベーシックモデルだ。日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)が発表した「HP ENVY6-1000」は、15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載した、メインストリーム層をターゲットとするUltrabookとして展開する。
15.6型サイズのUltrabookはラインアップが少なく、日本エイサーが投入した「Aspire M3-581T」に続いて2モデル目となる(Aspire M3-581TのCPUはSandy Bridge世代だが)。
同社はHP ENVY6-1000が今後、メインストリーム向けPCの“スタンダード”になるとアピールしているが、本当にそうなるのか。性能や使い勝手を確かめ、未来のスタンダードノートにふさわしいか確かめてみよう。
ENVY6-1000のカラーバリエーションは、ブラック/レッドとブラック/シルバーの2種類を用意する。今回入手したカラーはブラック/レッドで、天面とパームレスト、キーボードベゼルは黒、側面や底面は赤という美しいコントラストが特徴だ。
ボディの素材はアルミ合金で、天面やパームレストにはヘアライン加工を施した。光沢を抑えた質感からは、派手さはないが高級感が感じられる。自宅の書斎など、落ち着いた雰囲気の場所によく合うだろう。
ボディのサイズは374(幅)×253(奥行き)×19.8(厚さ)ミリで、重量は約2.09キロだ。厚さが21ミリ以下なので、Ultrabookを名乗る条件に当てはまる(ディスプレイサイズが14型未満の場合は18ミリ以下)。15.6型ワイド液晶ディスプレイ搭載ノートPCとしては、薄くてコンパクトなので、据え置き利用だけではなく、家の中で気軽に持ち運ぶことも十分可能だ。この薄さは、PCを使わないときにしまっておくのにも都合がよい。
インタフェースは、USB 3.0を2基、USB 2.0を1基(電源オフ時の給電に対応)、HDMI出力、音声入出力、メディアカードスロット(SDXC対応SDメモリーカードとMMCが利用可能)を備える。
主要なインタフェース類は左側面に集中しており、右側面には音声入出力とUSB 2.0、盗難防止ロック用コネクタが並ぶ。前面と背面にインタフェースはない。液晶ディスプレイの上部には約92万画素のWebカメラとデジタルマイクを内蔵する。通信機能はギガビットLAN、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0を装備しており、メインストリーム向けのPCとして不足はない。
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