―― それにしても、FIFAだけは本当にほかのサッカーゲームとは、圧倒的に品質のレベルが違いますが、いったいどれくらいの人数で開発しているのでしょう?
Bibey 私のいるカナダのバンクーバーに250人、ルーマニアに100人、東京に25人と、FIFA専属のスタッフだけで400人いますが、これ以外にも、例えば各国語用にローカライズをするスタッフ、マーケティングのスタッフなど、EAというプラットフォームをなしている人の多くがFIFAに関わっています。
FIFAはEAでもナンバー1のゲームタイトルということで、かつて弊社の社長が「EAの社員は誰もが何らかの形でFIFAに関わっている」と言ったこともありました。まさにその通りだと思います。
―― 日本では、GREEプラットフォーム(Web)で提供しているソーシャルゲーム「FIFAワールドクラスサッカー」が会員数250万人を突破したそうですね。
里吉 おかげさまで「FIFAワールドクラスサッカー」はGREEのタイトルの中では、最も早く100万人を突破し、現在、250万以上のユーザーに楽しんでいただいています。
―― こちらのゲームはどんなきっかけで誕生したのでしょう?
里吉 EAはあらゆるプラットフォームに対して、インタラクティブエンターテイメントを提供しようと考えている会社です。実は最初のころは、ソーシャルゲームに対して懐疑的なところがあったのですが、その後、「やはりソーシャルこそが、これからのエンターテイメントコンテンツの本質だ」と考えを変え、それまでまったく行っていなかったこの分野へ投資を始めました。
そして、私がいま所属しているソーシャルゲーム会社、Playfishを傘下に収め、ソーシャルゲームの分野でも上位になることを目指しました。その過程で、日本の市場も無視できないだろうと判断し、これまで以上に日本に本腰を入れるようにしました。
EAはこれまでにも何度か日本市場に注力してきました。ただ、欧米のオフィスから人が来るだけではうまく行かず、「やはり日本のゲームは日本を分かっている人たちが日本で作らなければいけない」ということが今回ようやく伝わって、日本の開発は日本で行うことになったのです。
最初はmixi向けにPC用ゲームの移植なども試したのですが、日本ではPC用ソーシャルゲームはあまりうまくいかないということを学び、それから数タイトルを出した後、GREE版「FIFAワールドクラスサッカー」を開発する運びになりました。
―― 日本で出すのにJリーグでなく、海外のサッカーチームで大丈夫だという公算はあったのでしょうか?
里吉 市場調査をしてみると、他社の製品でも、国内のチームを扱ったものよりも世界のトッププレーヤーで遊べる製品のほうが人気があることが分かってきました。ゲームの開発では日本のソーシャルゲーム市場に精通したgumiさんにも協力してもらいました。そのおかげで、ユーザーの数も今や250万人という大成功を収めただけでなく、この春にはGREE Platform Award 2011で総合大賞、夏のGREE Platform Award 2012では殿堂入りまでいただくことができました。
―― すごいですね。
里吉 Playfishは、Facebookなども支えるAmazonのクラウドサービスを24時間監視体制で運用していたりと、ゲーム開発社として世界最高峰の環境があると自負しています。エンジニアの方はもちろんですが、プロデューサー、プランナー、デザイナーなど幅広い職種の人材を募集しているので、興味のある方は是非、弊社の人材募集のページを見て応募してください(笑)
―― (笑)
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