先週の新製品は、ラインアップが明らかになったうえで未発売の状態が続いていたハイエンドマザーが目立っていた。
ASRockから登場したのは、X79チップセット搭載の「X79 Extreme 11」。7基のPCI Express x16スロットを備えており、PLX社製の「PEX 8747」ブリッジチップにより、最大4レーンをx16動作で利用できるなど、特異な仕様を実現している。ストレージ関連では、チップセットネイティブのSATA 3.0ポート2基とSATA 2.0ポート4基のほか、LSI社製の「SAS 2308」コントローラーにより、最大8台のSSDでRAID 0も構築可能なSAS2/SATA 3.0ポートも用意する。基板の形状はCEB(305×267ミリ)。価格は6万5000円弱で、在庫は潤沢だ。
ドスパラ パーツ館は「ゴールドコンデンサを採用していることも含め、やはり作りもかなりいいです。4wayのマルチGPUやSSDの8台ストライピングなど、限界に挑戦みたいな使い方ができます。逆に、それらの機能を使いこなす技術がないともったいないマザーといえます」と高く評価していた。
ASUSTeKからは、ゲーミングブランド「R.O.G.」シリーズのZ77ハイエンドマザー「MAXIMUS V EXTREME」と「MAXIMUS V FORMULA」がデビューしている。価格は順に4万円弱と3万円弱だ。
MAXIMUS V EXTREMEはE-ATXサイズのマザーで、PCI Express x16スロットを5基備えるほか、装着したグラフィックスカードの電圧を調整できる機能や、モニターのOSD画面にCPUのクロック情報を表示させるツール「OC key」を付属するなど、オーバークロック機能が充実している。また、Thunderboltポートを1基備えているのも特徴だ。下位のMAXIMUS V FORMULAもE-ATXサイズで、PCI Express x16スロットを3基装備。OC Keyなどのプラスアルファを省くことでコストを下げている。
Z77のR.O.G.シリーズはmicro ATXサイズの「MAXIMUS V GENE」が4月から出回っており、当時から上位の2モデルの登場時期がウワサされてきた。6月後半のPCパーツイベント「2012 AKIBA PC-DIY EXPO 〜夏の陣〜」では、代理店スタッフが「7月中旬から8月の間に売り出せればと思って動いています」と話していたが、少し遅れながらもお盆の時期には間に合った格好だ。
ショップの評価も高く、パソコンショップ・アークは「お盆は遠方からアキバに来られる方も多く、満を持して最強マシンを組もうというお客さんもいらっしゃいます。そういう方に間に合ってよかったです。とことんマシンをチューニングしたい人にはうってつけのマザーだと思いますよ」と話していた。
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