「ASUS Pad TF700T」は、ASUSTeK Computer(ASUS)製のAndroidタブレットだ。日本エイサーが2012年7月20日に発売した「ICONIA TAB A700」に続いて、国内では2番目のWUXGA(1920×1200ドット)に対応する10.1型Androidタブレットとなる(日本では2012年8月以降に発売される予定のHuawei製タブレット「GT01」もWUXGAに対応する)。
従来機から受け継いだ最大の特徴である着脱式キーボードドックは健在で、ラインアップはタブレット単体モデルと、キーボードドック付属モデルの2種類を用意する。
また、クアッドコアCPUのNVIDIA Tegra 3(1.7GHz)、1Gバイトメモリ、64Gバイトの内蔵ストレージ(32Gバイトモデルも用意する)、Android 4.0.3、720pのHD動画を約14時間再生可能なバッテリー(キーボードドックと接続した場合)と、Androidタブレットでは最高級のスペックを持つのも特徴だ。このハイスペックなAndroidタブレット「ASUS Pad TF700T」の実力を検証していこう。
タブレット単体の本体サイズと重量は、263(幅)×180.5(奥行き)×8.5(厚さ)ミリ、約598グラムとなっている。従来モデルである「Eee Pad TF201」と比べると(263(幅)×180.8(奥行き)×8.3(厚さ)ミリ、約586グラム)、厚さが0.2ミリ増え、10グラムほど重くなっている。
重量の実測値は605グラムと公称値よりも少し重かったが、同程度の解像度を持つ第3世代iPad(652グラム、9.7ミリ)やICONIA TAB A700(665グラム、10.95ミリ)よりも軽く薄いボディとなっており、バッグに入れても軽くてかさばらない。アルミニウム製のボディ、高解像度の液晶ディスプレイを内蔵しつつも、重さを抑えたのは評価したいところだ。
ボディカラーは「アメジストグレー」と「シャンパンゴールド」の2色で、今回評価したのはシャンパンゴールド(タブレット単体のモデルはアメジストグレーのみ)。どちらのカラーも背面は、同心円でヘアラインを引いたスピンメタル加工で、同社のUltrabook「ZENBOOK」と似たデザインとなっている。
インタフェースは、本体を横位置で正面から見たときの左側面にmicroSDカードスロット(SDXC対応)、Micro HDMI出力、音声出力を、右側面に内蔵マイクを備える。スピーカーは背面から見て、左端の下から60〜130ミリの部分にある。ICONIA TAB A700のようにタブレットの下面にスピーカーを設置すれば、キーボードドックに音がさえぎられてしまうが、この位置ならば、キーボードドックと接続したときにスピーカーが隠れない。
ただし、これはタブレット本体を両手で持つと(横持ち)、ちょうど右手があたる部分だ。右手で画面をタッチするならば大きな問題はないが、筆者は左利きで、右手でタブレットを持ち左手で画面をタッチする、といった状況でスピーカーを右手でふさいでしまうシーンが多かったので、左利きの人は要注意だ。
上面右側に音量調整ボタン、上面左側に電源ボタンを、下面には充電/データ転送、キーボードドック用の接続コネクタを配置している。通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LANのほか、Bluetooth 3.0+EDRを利用できる。センサー類は加速度センサー、ジャイロセンサー、照度センサー、電子コンパス、GPSを内蔵する。
背面に800万画素のアウトカメラを、前面に200万画素のインカメラを搭載している。前面カメラの画素数は従来モデルから強化した(TF300TやTF201は120万画素)。アウトカメラはLEDフラッシュを内蔵するほか、裏面照射型のCMOSセンサーとF2.2の明るいレンズを搭載しており、暗い場所でもノイズが少ない写真を撮れる。
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