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2003年6月2日 09:00 PM 更新
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インクジェット複合機の革命児
日本ヒューレット・パッカード hp psc 1210(3/3)
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コピー用の操作パネルは大幅に簡略化された。しかし、必要十分なボタン類は配置されており、簡単な作業ならばむしろ迷わず使えるメリットの方が大きい。たとえば印刷可能範囲に自動拡大/縮小コピーする設定も、ワンボタンで操作可能だ。複雑な設定は接続したPCのソフトウェアから行うこともできる。仕事で使わないのであれば、特に問題はないはずだ。
原稿カバーの半透明部に各ボタンの役割が透けて見えるため、操作に迷うこともない。またデザイン的なアクセントにもなっている
弱点を挙げるとすれば、少々大きめの給排紙音と下端12.7ミリの最小マージンだ。特に後者ははがき印刷時のレイアウトに大きな制限が加わる。ただ、それにも増して本機の小ささは魅力。USBケーブルや電源ケーブルが奥へ突き出ないよう工夫されているため、背面のスペースはごくわずかでかまわない。
前面給排紙機構に加え、USBケーブルや電源ケーブルが奥へ突き出ないよう工夫されているため、背面のスペースはごくわずかで済む
本体が軽く小さいため、PCから印刷する頻度が低いならば、普段はカラーコピー機として利用し、必要な時だけPCの近くに持って行って使うのも悪くない。これだけ低価格になると、カラーコピーだけのために使うという選択肢もアリだろう。ローエンドのインクジェット複合機はどうあるべきか。その可能性を切り開く製品だ。
hp psc 1210:印刷サンプル
オリジナルよりも多少明るめに印刷はされるが、色の近似度はなかなか高い。肌色が多少寒色系に触れていることが印象を悪くしているが、他の部分を含めた総合点では良い評価を与えられる。またコピー時には粒状感が増す製品が多い中、本機はPC接続時との画質差が少ない
写真の自動補正がかからないためか、他のHP製プリンタに比べると自然な仕上がり。ただし多少地味ではあり、自動的な補正を期待する向きには合わないかもしれない。粒状性は4色機としては標準的
空の青にくすみが見られるが、全体的な印象度は悪くない。階調もきちんと出ており、コントラストも十分にある。「ドメイン」周辺の白い縁取りが潰れずきれいに出ており、滲みも比較的少ない
[本田雅一, ITmedia
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