> レビュー 2003年6月2日 09:00 PM 更新

コンパクトデザインと低価格が魅力のエントリーモデル
日本ヒューレット・パッカード hp deskjet 3420(3/3)


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 普通紙出力は、モノクロテキスト、カラービジネス文書、地図サイト出力のいずれも、とても1万円台前半で手に入るプリンタとは思えないほどきれいだ。ブラックが濃く、カラー画像の色味もきれいでメリハリがある画質だ。

 普通紙への出力スピードは、A4モノクロテキストが1枚当たり10秒弱と予想外に高速だ。ただし、カラービジネス文書と地図サイトの出力スピードはいずれも1枚あたり1分以上かかる。価格と画質を考えると、このぐらいのスピードがかかるのは致し方ないだろう。また、画質はかなり落ちるが、カラービジネス文書などは「はやいモード」で出力すれば20秒弱でプリント可能だ。

 専用紙(hpプレミアムフォト用紙・光沢)への写真出力画像は、かなり粒状感が目立つ。色味は原色が濃い目だ。デジカメ写真の出力用としてあまりお勧めできない画質だが、年賀状など、写真やイラストを使ったポストカード出力には、色にメリハリがあっていい。

 はがきサイズ専用紙へデジカメ写真をフチあり出力する時間は1分半弱で、決して速くはないが、本体価格を考えれば十分納得のいく画質とスピードだ(印刷速度結果を表示


粒状感が目立ちやすい人肌部分や色味の薄い部分以外でも、ざらつきが目立つ。色合いは原色が濃い目だが、肌色は自然だ


水面付近をよく見ると、粒状感だけではなく、ヘッドの移動方向にそってすじ状の画像ムラが見える。ペンギンの頭の黄色い部分など、原色に近い部分はヴィヴィットだ


このような全体的に薄い色合いの画像では、一番画質の粗さが目立つ。このような淡い色合いの画像よりは、原色系の出力向きだ


原色はどの色もはっきりと出ているが、カラーのグラデーションは濃い色がつぶれ気味だ


顔料インクを使った黒文字は文句なしにきれい。色文字はやや色がくすんだ印象だが、テキスト画質は上位機種にも劣らない

パソコンと同時に気軽に導入できる1台

 deskjet 3420は、コンパクトサイズで低価格のわりには、対応紙種も多く普通紙の画質がよい製品だ。上位機種に比べると、写真画質が粗くフチなしプリントに非対応など、性能的に劣る部分があるが、1万円ちょっとという実売価格を考えれば納得のいく性能だろう。

 本体前面に給排紙口があるのは、用紙のセッティングや出力画像へのアクセスがすべて前面からできて便利だが、用紙を裏向きにセットしなければならないため、用紙セット方向を間違えやすい。このあたりの操作性は、使用時の設置面積を狭くすることとトレードオフの関係なので、多少慣れる必要があるだろう。

 また、本体サイズが小さいため、外部に動作音が漏れやすく、うるさいのが難点。厚手の紙を使用した場合、紙がバリバリと曲がる音はするが、用紙が折れ曲がったりカーブしたりはしないので、気にする必要はないだろう。

 本製品の一番の魅力は、安くてコンパクトな点。セッティングも簡単なので、初めて買うパソコンと一緒に購入するにはお勧めの機種だ。普通紙への出力が多い人や、デスクサイドに置くセカンドプリンタが欲しい人、また低コストでプリンタを導入したいというエンドユーザーにお勧めの製品だ。


印刷品質は、用紙を設定すると自動的に推奨設定になる。初心者には迷わず使えるドライバ仕様だ



インク残量は、プリント中に随時最新データを取得し、パソコン画面に表示される。ここをチェックしていれば、インク切れで困ることもないだろう

[田中裕子, ITmedia ]

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