> ニュース 2003年6月6日 05:26 PM 更新
IDG

MotorolaがLinux上でVelocity Engineを利用できるライブラリを公開

Motorolaは組み込みプロセッサ市場でのG4プロセッサ利用拡大を図るため、テクノロジーライブラリを無償で公開する。

 MotorolaはAltiVecテクノロジーの対応を拡大し、Linux OS向けのテクノロジーライブラリを無償公開する。

 AltiVecはApple ComputerがVelocity Engineと呼んでいるテクノロジーで、1999年8月以降、G4 Macに搭載されている。AltiVecがスタートしたときにAppleは、「スーパーコンピュータの心臓部が1個の銀色のシリコンにミニチュア化された」と表現していた。

 Motorolaの動きにより、Linuxを使っているデベロッパーはネットワーキングとコミュニケーションアプリケーションで4倍のスピードアップを図ることができる。同社はLinuxでしばしば使われる、AltiVecテクノロジー対応アプリケーション向けAltiVecソースコードを開発し、ダウンロード可能にした。

 AppleがG4投入した後、G4 PowerPCプロセッサとAltiVec市場はこれまで「ネットワーク、テレコム、イメージング、コンピューティング用途の高性能アプリケーション」に限定されていた、とMotorolaは説明する。

 Appleのデベロッパー向けページではAltiVecについてこう述べている。「AltiVecはPowerPCアーキテクチャーを拡張し、既存の整数ユニット、浮動小数点ユニットと同時に命令を実行できる128ビットのベクター実行ユニットが追加されている。これにより、高度な並列演算が行われ、単一クロックサイクル内で16の演算を同時実行できる」

 「新しい命令、複数ビットによる並列演算、レジスタ幅の拡大を組み合わせることにより、メディアプロセッシングに共通する演算処理を最大30倍高速化できる」

 Motorolaはこのコードライブラリにより、新しい市場のデベロッパーを掘り起こすことを願っている。「高い性能は、消費電力、システムコスト、周辺機器の統合化とバランスをとらなければならない」

 Motorolaは、かつてはハイエンドの技術だったが、このところPC市場ではCPU速度で劣っているG4プロセッサを、組み込みプロセッサ市場に投入しようというものだ。

 Motorolaコンピューティングプラットフォーム事業部の副社長兼ジェネラルマネジャーであるビル・ダニガン氏は、「このライブラリによりデベロッパーはLinux OSとMotorola G4プロセッサをベースにしたアプリケーションを、より高クロックのCPUを使わなくても高速化させることができる」。

 また、MotorolaはG4ベースのアプリケーションを市場に投入するデベロッパーを支援していくという。

[ IDG Japan]

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.


モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!