> 特集 2003年6月9日 06:34 PM 更新

特集「Think」って何?
Thinkは細部に宿る〜ThinkCentre S50の場合(1/2)

新デスクトップPC「ThinkCentre」が発表された。ツールフリー筐体も魅力の進化したIBMのデスクトップPC「ThinkCentre S50」をレビューする。

省スペースデスクトップPCでもメンテナンス性能は抜群!


 「ThinkCentre S50」は、本体の幅わずか85ミリの省スペース型デスクトップPCだ。スタンダードモデルとして位置づけられている「ThinkCentre S50」は、CPUや光学ドライブ、OSなどの違いにより、全部で19モデルが用意されている。今回紹介するのは、ハイパースレッディングテクノロジ対応の「Pentium 4 2.40C GHz」を搭載した「ThinkCenter S50 8131-1AJ」である。

 最初に「ThinkCenter S50 8131-1AJ」のスペックを簡単に紹介しておこう。CPUは先ほども述べたようにFSB800MHz、ハイパースレッディング対応の「Pentium 4 2.40C GHz」、チップセットは「Intel 865G」、メモリはPC-2700 DDR SDRAM 256Mバイト、ハードディスクドライブ 40Gバイト(Ultra ATA/100、7200回転、S.M.A.R.T対応)、最大48倍速CD-ROMとなる。ビジネスに使用するパソコンとしては十分すぎるくらいの実力を有しているし、CD-R/RWドライブを搭載した「8131-1CJ」も用意されている。

 本体のサイズは幅85×奥行き359×高さ309ミリ、約8.3キロ(出荷時構成)。省スペース型デスクトップPCとして標準的なサイズであるが、その内部は「やはりIBMのパソコン」と思わせる設計になっている。その一番のポイントといえるのが、ツールフリーの筐体だ。一般的に省スペース型のデスクトップは、メンテナンス性が悪く、各パーツの交換やメモリの増設などに手間がかかることが多い。しかし、「ThinkCentre S50」の筐体設計は極めてメンテナンスしやすく設計されている。

 まずは筐体の開閉であるが、これは筐体の両端にあるボタンを押しながらカバーを上に持ち上げるだけでよい。これでパソコンの内部に触れることが可能となる。さらに本体の前面部分を持ち上げると、本体を観音開きの状態にすることができる。マザーボードに直接差し込むメモリやPCIカードの増設、光学ドライブやハードディスクドライブなどの交換も手軽に行えるようになっているのである。


筐体カバーには鍵も用意されている。施錠しておけば、大切なHDDなどを盗難から防ぐことも可能だ



このように筐体を観音開きにすると、すべてのパーツに直接手が届くようになる。これならメンテナンスも楽勝だ

 さらに5インチベイや3.5インチベイに収録されているドライブ類は、ドライバーなどの工具無しでの着脱が可能。青いレバーをロック⇔アンロックと動かすだけで、ドライブを確実に固定/リリースできるようになっている。こういったパーツの交換に慣れているユーザーであれば、ものの5分程度で交換作業を終えることができるだろう。


光学ドライブ、HDD、FDDはレバーひとつで簡単に着脱できる

 用意されているベイの数は、3.5インチベイ×2、5インチベイ×1。出荷状態では、これにハードディスクドライブ、FDドライブ、光学ドライブが装着されている。つまり、出荷段階における空きベイは0であり、増設不可、交換のみ可能となる(セカンダリIDEも用意されていないので、インタフェース的にも増設は難しい)。

 このあたりは少し残念な設計でもあるが、省スペースのデスクトップにそこまでの拡張性を望むのは物理的に無理というもの。作業が行いやすい筐体だけでも満足すべきであろう。そのいっぽう先進的な規格への対応は進んでいる。

 マザーボードにはシリアルATAインタフェースが用意されているので、シリアルATA対応のハードディスクドライブに交換すれば150Mバイト/s(もしくはそれ以上)のデータ転送レートを実現することも可能である。現在のところ、シリアルATA対応のHDDはまだ高額であるが、将来的には低価格化が進むと思われる。ころあいを見計らってアップグレードできるのも「ThinkCentre S50」の魅力といえるわけだ。

 そのほか、PCIスロットはフルサイズPCI×2(出荷段階では2つとも空き)、AGPスロットは無しとなっている。

 なお「ThinkCentre S50」には、筐体を空けた状態の作業に不慣れな、初心者のための配慮も施されている。IDEケーブルなど、取り外しが可能な部分は青い色でマーキングされているので、比較的迷うことなく作業が行えるようになっている。


着脱可能な部分は、すべて青色に着色されている

[相澤裕介, ITmedia ]

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