IT仕事塾

できるビジネスマンのノウハウ伝授
第2回 FAXは手書き? ワープロ? それとも……(1/4)

前回、顧客情報データベースを作り上げ、無事に課題をクリアしたABC商事の新人、田中君。今回は別のテーマに取り組みます。既に社内で使われている「FAX文書」を自分のモノにできるでしょうか?

登場人物:

  • 田中君:プロフェッショナル向け映像関連製品を取り扱うABC商事社員。配属されてから1カ月になる、22歳の新卒新入社員。
  • 竹内先輩:ABC商事社員。田中君が配属された営業2課の先輩。
  • 及川先輩:ABC商事社員。システム課の先輩。田中君に的確なアドバイスをしてくれる。

FAX送信って苦手かも


竹内先輩 「もう田中の挨拶回りはあらかた終わったよな」

田中君 「はい。営業2課のお客様についてはあらかた終わりました」

竹内先輩 「とすると、その『顧客情報データベース』には、うちの課の得意先データがしっかりと入っているわけだ」

田中君 「もちろんです。名刺交換したその日に入力するようにしてますからね」

竹内先輩 「ならば、その得意先に関しては、いろいろと頼めるわけだよな。いろいろと」

田中君 「も、もちろんじゃないですか……」

 この前作った名刺管理用の顧客情報データベースは、お客様との話の要点を「メモ」欄に書いておけば、『備忘録』としても重宝することがわかった。おかげで、お客様とのコミュニケーションもスムーズにいっている。

 でもなぁ、新入だし、毎日やることがいっぱい。苦手なこともやらなきゃなんないし。竹内先輩の「いろいろ頼めるわけだよな」っていうのも、何をやらされるか分かったもんじゃない。

 中でも一番苦手なのが、FAXだ。何で苦手かって? 何を隠そう、僕は「字が汚い」のだ。自分で書いたメモだって読めないのが結構ある。名刺に手書きでメモを残すという方法もいずれ破綻をきたしていたに違いないのだ。このまえ顧客情報データベースを作っといてよかった。

 もちろん会社じゃFAXの本文はワープロで作っているのだけど、表紙には、宛先、ご挨拶、送信内容の要旨、依頼事項などを書いた「FAX送付状」を添付する決まりになっている。これがまた手書きなのだ。トホホ……。

 何で手書きなのかは知らないけど、FAXマシンの横に送付状用紙を置いてあるから、それを使っているわけで。このFAX送付状が切れたら、原紙からコピーするってのも僕の役目なのだ。

 そんなある日、例のごとく「FAX送付状」を手書きで用意していると……。


竹内先輩 「田中、なにやってるの?」

田中君 「いや……。さっき指示された納期確認のFAXを送ろうと思ってですね」

竹内先輩 「そうじゃなくって、なんでそんなもん、手で書いてるの?」

田中君 「ですから、FAXをですね……」

竹内先輩 「そんなんワープロで作ればいいじゃん」

へっ、なに? ワープロで「FAX送付状」をつくるの? そういうこと?

田中君 「ワープロで作るんですか?」

竹内先輩 「当たり前じゃん、そう教えなかったか? テンプレートファイルもメールに添付してあげただろ?」

田中君 「ワープロで『FAX送付状』を作るっていうのは初耳ですし、ファイルもいただいてないと思います……」

竹内先輩 「そんなことないだろ、こっちのメールの履歴に残ってるぞたぶん……。あれ、ないねえ。もしかして送ってなかったかな……」

と、竹内先輩は急に声がトーンダウン……。

竹内先輩 「じゃあこれから送るからな。とにかく今後はワープロで作って印刷して送るように!」

 なんだかバツが悪そうだった竹内先輩から届いたメールには、ワープロのファイルが1つ添付されていた。開いてみると、手書きの「FAX送付状」と同じフォームが現れ、空欄に必要なことを書き込めば良いだけになっている。


ワープロで作られたFAX送付状のファイル

 このほうが楽じゃないか。字の汚さを気にしなくていいし、間違った時の書き直しも簡単だ。もっと早くこのファイルがあれば良かったのに。

前に作ったFAXをリサイクル

 時間をかけて手書きの「FAX送付状」を作っているようじゃ『できるビジネスマン』にはほど遠いぞ。そんなことを考えてると、システム課の及川先輩が向こうからやって来た。このフロアに来るなんて珍しいなぁ。え、なんと僕のところに……。


及川先輩 「どう、がんばってる? 田中君」

 おー。なんと僕のことを気にかけてくれているのですか? うれしいじゃありませんか。この前の「FAX送付状」のことを話して、慰めて貰っちゃおうかな。

[高岡幸生(ジェネコム), ITmedia ]

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