> レビュー 2003年7月7日 04:43 PM 更新

コンパクトボディに5倍ズームレンズと多彩な機能を満載
ペンタックス Optio550(1/4)

製品写真
総合評価8
画質8
カメラ性能9
デジタル性能9
デザイン・インタフェース7
機動力6
レイティングポリシー

評価のポイント

画質

     鮮やかな見栄えのする発色を持ち、クセのない素直な絵が特徴。やや暗部、例えば露出不足の肌にノイズが浮いてくるが、基本ISO感度が64と低めに抑えられていることもあり、なんとか許容レベルか。ホワイトバランスは白熱灯下で追従しきれないこともあるが、そう悪くはない。

カメラ性能

     37.5ミリからの5倍ズームレンズは魅力的。しかもF2.8〜4.6と3倍ズームレンズとあまり変わらない明るさを提供している。そのうえ、ズーム全域で15センチまで寄れるマクロ機能や、ワイド端のみになるがレンズ前2センチまで寄れるスーパーマクロ機能も装備。近くのものから遠くのものまで何でも撮れる柔軟性は素晴らしい。さすがはカメラメーカーのペンタックスだけあり、マニュアル露出系の各種機能や多彩なAFモードなど、カメラとしての基本性能もしっかり押さえている上に、多重露出やインターバル撮影など特殊撮影機能もちゃんとフォローしている。

デジタル性能

     ホワイトバランス、彩度、コントラスト、シャープネスといったパラメータを変更できるのみならず、これら全部に対してブラケット撮影が可能だ。こういったパラメータはどれが最適か分かりづらいだけにいい着眼点だ。また、3D写真撮影やパノラマ撮影、赤や緑などのデジタルカラーフィルターなど、デジタルならではの機能が詰まっていて楽しめる。どれもそれなりに実用的なのがいい。

デザイン・インタフェース

     アルミを使った印象的なデザインで、何より5倍ズーム機とは思えないコンパクトさがいい。グリップ部の凹凸がないので不安だが、握ってみると意外に安定していて使いやすい。ただ、ユニークな機能の多くをメニュー操作に頼っており、あまり快適ではない。そういう意味ではOptio33Lの方が工夫されていた。再生が撮影モードとは別のボタンになっており、いったん撮影モードで起動しないと再生できないのも気になる点だ(再生ボタンを押しながら電源を入れると再生モードで起動する)。

機動力

     5倍ズーム機の割に小さくて凹凸があまりないし、撮影時重量で250グラムとこのクラスでは軽め。そういう意味では機動力はありそうだが、起動時間に難がある。5倍ズーム機とはいえ、起動に実測値で約6.1秒かかるのは納得しがたい。

総合評価

 とにもかくにも、このサイズに5倍ズームレンズを収めたのは立派。しかも撮影機能が豊富で、露出からコントラストまで全部で5種類もあるブラケッティング機能は圧巻だ。コストパフォーマンス的にも非常に優れている。だが、起動が遅いのは難点。コンパクトなマニュアル系デジカメを目指すなら、起動時間をもっと速くすべきだったろう。それでも手軽な500万画素5倍ズーム機としては十二分なデキであり、起動時間さえ我慢できれば買って損はないだろう。デジカメによるいろんな撮影を楽しみたい人、特にコンパクトサイズでなおかつ撮影を遊べる面白いデジカメを、と考えている人にはイチオシだ。

ベンダー製品担当者からの一言

「Optio550」は光学5倍ズーム、有効500万画素、豊富な機能をコンパクトなボディに凝縮したハイスペックデジタルカメラです。2センチまで接写できるスーパーマクロから光学5倍ズームとデジタル4倍ズームを併用しての750ミリ相当の望遠まで、オールレンジでの撮影が可能です。(ペンタックス イメージングシステム事業本部マーケティング部商品企画室 相部知一)

主要スペック

有効画素数500万画素
レンズ37.5〜187.5mm相当(35mm換算)、F2.8〜4.6
ズーム光学5倍ズーム
最大画像解像度2592×1944ピクセル
記録メディアSDメモリーカード/マルチメディアカード
バッテリ専用リチウムイオン充電池
サイズ(W×D×H)100×39.5×59mm(突起部を除く)
重量205g(本体のみ)

[荻窪圭, ITmedia ]

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