> レビュー 2003年7月7日 06:21 PM 更新

コンパクトで高機能・高画質なキヤノンの500万画素CCDモデル
キヤノン PowerShot S50(1/4)

製品写真
総合評価8
画質9
カメラ性能8
デジタル性能7
デザイン・インタフェース7
機動力7
レイティングポリシー

評価のポイント

画質

     キヤノンは全機種でDIGICという同じ映像エンジンを搭載しているため(レンズやCCDの違いなどによるチューニングの差はあるが)、他のPowerShotやIXY Digitalと同様にハイレベルで安定した画質。CCDの500万画素化によりややざらつきは出ているが、あまり気にならないレベルだ。上位のPowerShot Gシリーズに比べると、レンズの差が出るくらいと思ってよい。

カメラ性能

     コンパクトなマニュアル系デジカメという位置付けにふさわしい機能がそろっている。レンズや拡張性こそ上位モデルに比べると劣るが、各種マニュアル系撮影機能は一通りあるし、撮影モードダイヤルもPowerShot共通の機能をそろえている。AFも9点測距のAiAFの他、AFポイントを任意の位置に移動できるアクティブフレームコントロールも装備。うまくまとめた感じだ。

デジタル性能

     キヤノンならではの色効果モードは実用性が高く、「くっきりカラー」や「すっきりカラー」をうまく使い分ければ印象的な写真を撮ることができる。ホワイトバランスも標準ではあまり強く合わせてくるタイプではないが、二つのカスタム設定を記憶できる。縦横検知機能も便利。だが、基本的にはデジタルらしさよりも、アナログの銀塩カメラユーザーがとっつきやすいようシンプルに設計されており、デジタルカメラらしいテイストはあまりない。

デザイン・インタフェース

     レンズカバーと電源スイッチが一体化したカバーを開ければ即撮影モードというスタイルで、ボディも横長。ちょっと分厚くてコンパクト機としては大きめだが、その分、液晶モニタも1.8インチと大きめ。グリップもしやすく、親指の置き場所が大きく空いているのもいい。ただ、よく使うFUNCボタンやマクロボタンなどが左手側にあり、両手での操作を強いられる。

機動力

     ずんぐりしているが、スティックスタイルでなおかつ凹凸があまりないので持ち歩きは苦ではない。ただ、本体のみで260グラムという重量はコンパクト系デジカメとしては重め。起動も決して速いとはいえず、機動力を生かしてパシャパシャ撮るというデジカメではなさそうだ。

総合評価

 カメラとしては非常にまとまっていて、買って損をすることはないだろうし、満足度も高いだろう。銀塩カメラを使っていた人がデジタルに挑戦してみたいというのなら、まず文句はあるまい。そういうオーソドックスな製品。逆に、デジタルならではの機能やスタイル、軽さや小ささ、遊び心を求めている人には物足りなく感じるかもしれない。

ベンダー製品担当者からの一言

「高精細1/1.8型5.0メガピクセルCCD」を搭載、高画素化を実現したハイスペックコンパクトモデルです。映像エンジン「DIGIC」をはじめ、高速・高精度のAF・AE・AWB(オートホワイトバランス)を実現する「iSAPSテクノロジー」や、起動画面やシャッター音などをユーザーの好みで登録できる「マイカメラ機能」などを搭載してます。(キヤノン販売 広報部 徳重 義弘)

主要スペック

有効画素数約500万画素
レンズ35〜105mm相当(35mm換算)、F2.8〜4.9
ズーム光学3倍ズーム
最大画像解像度2592×1944ピクセル
記録メディアコンパクトフラッシュType I/IIカード
バッテリ専用リチウムイオン充電池
サイズ(W×D×H)112×42×58mm(突起部を除く)
重量約260g(本体のみ)

[荻窪圭, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 1/4 | 次のページ


モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!