> 特集 2003年7月29日 07:00 PM 更新

作業環境への対応とわかりやすい付加価値を目指した〜ArcSwing開発者に聞く〜(3/3)


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神保:いえ、今回はあえてスイーベルを付けていません。液晶モニター購入の理由として、スイーベル機能の搭載を条件に考えられる方も多いと聞いています。ですが、スペックのためだけに中途半端なスイーベルが付いたモニターよりは、アームを使っていただきたいです。

 L567がこだわった高さ調整というのは、「自分のためのベストポジション」を作るものです。逆にアームは、隣にいる人に画面を見せやすいですとか、収納が楽といった「他人のため」にも有益な機能になります。


ナナオ本社内。デュアルディスプレイどころか、トリプルディスプレイを利用する姿も見られる。特に造形設計課のみなさんは、輝度をかなり低めにして使用してるとのこと

――アームのお話が出たところで、同じMultiEdgeシリーズに、最初からスタンドを外して、アームを選べる製品がありますね。角度調整の自由度、という意味ではアームのほうがより高いですが、今後はアーム製品が主流になっていくのでしょうか?

北:アームが主流になって、従来のスタンドタイプがなくなってしまうことは考えておりません。

 アームの長所は、モニター位置の調節が好きなようにできることですが、逆に取り付け場所を確保する必要があるというマイナス面もあります。スタンド機構ならば、まずどこにでも置けます。まだまだ簡単に置くだけ、というスタイルのほうがユーザーさんには望まれていますし。そういう意味でL567は、アーム並に調節が自由で、設置は簡単という両方の長所を兼ね備えていると言えます。

 私も実際にアームを使ってますが、確かに自由に動かせるものの、結局一週間ぐらいでベストポジションが決まるとほとんど動かさなくなってしまいましたね。

 アームについては、小学校などで子供が走り回ってぶつかってもいいように、モニターを固定しておきたいという要望があり、これが開発の発端の一つでした。

――本来はビジネスユーザー向けではなかったのですね。

北:学校以外の場所でも、机に置いただけのモニターと違って盗難を防ぎやすいという需要もあります。設置部分の蓋を閉めてしまえば、着脱がわかりにくい機構になっています。

――さらに機能性を高めた2軸、3軸アームも用意されていますがターゲットユーザーはどのあたりになりますか?

北:そうですね、基本的にデスクに座ってモニターに向かって作業することが多く、なおかつ書類が山積みになりがちな人はぜひ試していただきたいです。

――編集者とかぴったりですね(笑)。L567という完成度の高いモニターを作った今、次の挑戦としてはどんなことを考えていらっしゃるんでしょうか?

北:画質やスペックだけで言うならば、EIZOブランドと他社の製品を比べたときに一見して見分けがつかないものも増えてきています。

 今後の課題としては、一目でEIZOの製品だと分かる造形。しかもその造形にきちんと意味があり、使いやすさと結び付いている、そういった製品作りを目指していきたいです。


石川県松任市の株式会社ナナオ本社。実際に生産を行う工場も隣接している

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▼ ナナオ EIZOホームページ

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