> レビュー 2003年7月30日 02:20 PM 更新

エプソンダイレクト Endeavor NT2500――NT2000とNT3000の長所を合わせた3スピンドルのハイブリッド後継機(2/2)


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コストパフォーマンスの良さが最大の魅力

 Endeavor NT2500の本体デザインは、従来モデルを踏襲。ブルーグレー1色に彩られたカラーリングやインタフェース類の配置なども同一で、外観からは新旧モデルの見分けはつかない。本体全体をプラスチックの外装で覆っているためか、マグネシウム合金やアルミを使用したノートPCに比べると高級感に乏しいのは少々寂しい。

 しかしその半面、落ち着いているようにも感じられる。オフィスなどでの使用にジャストフィットするだろう。326(幅)×267(奥行き)×49(高さ)ミリと大柄な本体サイズと約3.3キロの重量も、デスクトップ代替機の性格が強い3スピンドルオールインワンタイプの本機にとっては気にならない数字だ。



ボディカラーは従来モデルと同じブルーグレー。326(幅)×267(奥行き)×49(高さ)ミリ、約3.3キロと大柄だが、デスクトップ代替機としては妥当な本体サイズ・重量だ

 インタフェース類は、背面にUSB 2.0×2、シリアル、パラレル、LAN、VGA、Sビデオ出力、PS/2を装備。両側面には光学ドライブ、FDD、PCカードスロットを配置するなど、おおむね使いやすいレイアウトになっている。


背面には、シリアル、パラレル、LAN、VGA、Sビデオ出力、PS/2、USB 2.0×2が並ぶ


右側面には、光学ドライブやPCカードType II×2またはType III×1(CardBus対応)、ヘッドフォン出力/光デジタルオーディオ出力、マイク入力、IEEE 1394×2、赤外線通信の各スロット/ポートが配置されている


左側面にあるのは、FDD、ACアダプタ、音量調節ボリューム

 ただし、オールインワンタイプであることを考えると、USB 2.0ポートが2基というのは物足りない。どちらかの側面(右手でマウスを操作するユーザーが多いことを考えれば右側面か)に、もう2基程度装備してほしいところだ。

 また、音量調整ボリュームが音声入出力端子と反対側の側面に配置されているのも気になる。これらは並んで配置されている方が、直感的に操作しやすいだろう。冷却ファンの排気口は左側面奥に装備。通常はほとんど気にならないのだが、高負荷時には盛大に稼動して大音量を上げる。甲高い音で、かなり耳障りな感じだった。

 キーボードはオールインワンタイプだけに、キーピッチ19ミリ&キーストローク3ミリと余裕のある作りだ。キータッチはかなり重めで強いクリック感がある。反発力も強いから、長時間タイピングしていると疲れるかもしれない。軽めのタッチが好きなユーザーにはあまり向かないタイプのキーボードだろう。


キーボードは、キーピッチ19ミリ、キーストローク3ミリのフルサイズ。キータッチはかなり重めだ

 メインメモリ増設用のSO-DIMMスロットは、かなり面倒な場所に配置されている。本体底面のパネルを外し、さらに冷却ファンユニットを外した奥にあるのだ。とはいえ作業自体は難しくはないので、丁寧に作業すれば問題はないだろう。

 一方、HDDの着脱は簡単だ。本体底面のパネルを外し、マウンタを固定しているネジを抜けば、マウンタごと取り出すことができる。マウンタには9.5ミリ厚の2.5インチドライブを装着可能。ちなみに評価機は、日立製の流体軸受けタイプ「IC25N040ATMR04-0」を使用していた。

 ベンチマーク結果から見たパフォーマンスについては、“スペックなり”といったところだ。評価機のCPUはモバイルPentium 4/2.20GHz-Mということもあり、なかなかの数値を示している。ハイエンドマシンにはもちろん及ばないものの、中堅クラスのノートPCとしては好スコアだ。一般的なアプリケーションソフトを動作させる分には問題ない性能を持っている。

Sandra

CPU Arithmetic 
  Dhrystone4475
  Whetstone1197/2771
CPU Multi-Media 
  Integer8937
  Floating11029
File System17276
Memory Bandwidth 
  Int1726
  Float1735

3DMark2001 SE

1024×768ピクセル、16bit1389
1024×768ピクセル、32bit1097

 SiS650チップセット内蔵のグラフィックス機能を使用しているだけに、3Dグラフィックス性能については乏しいと言わざるを得ない。3Dゲームを動作させることはかろうじて可能だが、コマ落ちが随所で見られるなど“快適”からは程遠い。もっとも、ビジネス用途がメインとなるであろう本機の場合、これはデメリットではないだろう。

 弱点もいくつか挙げてきたが、本機の最大の魅力は、何と言っても価格の安さだ。14.1インチ液晶ディスプレイ&Windows XP Home Editionモデルのミニマム構成(モバイルCeleron/2GHz、メインメモリ256Mバイト、HDD 30Gバイト、CD-ROMドライブ)で11万8000円という価格は、オフィスへの大量導入はもちろん、個人ユーザーのサブマシンとしても魅力的だ。さらに、発売直後の1000台限定だが、同構成の製品を10万9800円で販売する「ぐっとセレクトパック」も用意されている。より安価に入手したいユーザーにお勧めだ。

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[杉崎茂, ITmedia ]

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