> レビュー 2003年8月13日 02:11 AM 更新

“速い、安い、うまい”――サブカメラに欲しくなる「DiMAGE X20」(1/3)

世界最速起動、実売3万円前後、小型軽量で基本性能が充実――「速い、安い、うまい」の3拍子揃ったミノルタの「DiMAGE X20」。シャッターチャンスに強い高速レスポンスや充実のマクロ撮影などは、ポケットに1台忍ばせておくサブカメラとしても適している。注目の薄型コンパクトデジカメの実力を探ってみた。

 ミノルタが8月8日に発売した200万画素・光学3倍ズーム機「DiMAGE X20」は、実売3万円前後と普及価格ながら、DiMAGE Xシリーズ伝統の小型軽量ボディに充実した基本性能を備えている。上位機種ゆずりの高速レスポンスで操作性も向上させた注目の薄型コンパクトデジカメの実力を探ってみた。


実売3万円前後と普及価格の200万画素・光学3倍ズーム機「DiMAGE X20」

 X20は、DiMAGE Xシリーズの代名詞にもなっている独自の「屈曲光学系ズームレンズ」を採用。この画期的な光学システムは、ズームシステム自体を本体に収めることで、ズーム撮影時にレンズが飛び出さない構造になっており、“薄型ボディ”と“光学3倍ズーム”を両立させている。X20では、屈曲光学システムで光路を90度曲げる部分に、従来のプリズムではなく鏡を使ってコストダウンを図った。


ズームレンズは伝統の屈曲光学系を採用。プリズムを鏡に変えてコストダウンを図った

オプティオSより大きくても「世界最小・最軽量」?

 X20は、大きさが86(幅)×67(高さ)×23.5(奥行き)ミリで、重さが約115グラム(電池、記録メディア別)。同社によると「世界最小・最軽量」ボディだという。確かにジーンズのヒップポケットにもスッと入るぐらいのコンパクトさだが、同じく“世界最小・最軽量”をうたうペンタックスのオプティオSの方が、大きさも重さも小さいはずだ。


「世界最小・最軽量」?のX20。確かにコンパクトだが……

 あらためてスペック表をよくみると、脚注に「有効画素数2メガピクセル、光学3倍ズームデジタルカメラにおいて」という但し書きがあった。なるほど、確かにこのクラスは“初心者向けの低価格機”という位置付けで、コンパクト機としては少し大き目のボディを採用して手ブレ防止や操作性向上、そしてコストダウンを図ったものが多い。キヤノンのPowerShot A60や、ニコンのCOOLPIX 2100などがそうだ。100グラムを切る小型軽量の200万画素機ではソニーのサイバーショットU(DSC-U30)や、カシオのEXILIM(EX-S2)などがあるが、いずれも単焦点レンズで光学ズームは搭載していない。

基本性能はXtゆずりだが、単なる廉価版ではない

 基本性能は、今年4月に発売した320万画素の「DiMAGE Xt」とほぼ同じで、光学ファインダーやスポットAF/測光などいくつかの機能を削り、CCDを1/3.2インチ有効約200万画素にすることで価格を抑えている。

 「なんだ、Xtの廉価版なのか」と早合点しがちだが、実は細かな部分でいろいろ違いがあり、中にはXtよりも機能アップしている項目も少なくない。

 その1つが“世界最速レスポンス”だ。

 Xtは、電源ONから撮影可能状態になるまでの時間が約1.1秒で、発表時は光学ズーム搭載デジカメの中で「世界最速」を誇っていた。X20は起動時間がXtよりも0.1秒速い約1秒となり、見事に「世界最速」の称号を継承。レリーズタイムラグ(約0.1秒)や再生時のコマ送り速度(約0.2秒間隔)もXtと同じで、シャッターチャンスに強く快適な操作性につながる高速レスポンスを備えた。


世界最速レスポンスのおかげで、いつジャンプするか分からないイルカも、連写せずにワンシャッターで撮影できた。1/180秒、F3、ISO200

[西坂真人, ITmedia ]

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