PC-TVコンバータという製品自体は格別目新しいものではないが、メルコの「SC-1R」は付属ソフトが優れており、リモコン付きなど操作性の良いことが売り物だ。価格も1万円そこそこで、わずかな投資で手持ちのPCを“リビングPC化”できる。
メルコの「SC-1R」はPCのRGB出力をTV用に変換するコンバータとPC用のメディア再生ソフト「Play@TV for PC」、およびリモコンをセットにした製品である。パソコン上にある音楽・動画・静止画といったマルチメディアファイルを、リモコン一つで再生できるほか、DVD-VideoやVCDをPCで再生させ、TVで楽しんだりすることもできる。 PCのRGB信号をTVへ出力できるようにするスキャンコンバータはかなり古くからあり、格別目新しいものではない。しかし、SC-1Rは新しい機器だけあって、ソフトウェアが充実していることや操作性がよいこと、そして価格が安価であることなどが特徴である。
USB受光部とリモコン、そして本体
スキャンコンバータとパソコンの接続は非常に簡単で、PCからのRGB出力をスキャンコンバータに入力し、スキャンコンバータのRGB出力をディスプレイに接続するだけ。つまり、PCとディスプレイとの間にスキャンコンバータを挟むわけだ。
パソコンのRGB信号をスルーするためにRGB(VGA)入力と別にRGB出力の端子もある 次にスキャンコンバータからTVへの接続を行う。スキャンコンバータから出力されるのはビデオ(コンポジット)出力あるいはSビデオ出力だ。ただし付属するケーブルはコンポジット用のものだけなので、Sビデオ信号については別途ケーブルを用意する必要がある。
左からSビデオ端子、コンポジット(ビデオ)端子、電源端子 また、音声に関してはコンバータを特に経由するわけではないので、PCのサウンド出力をTVに入力する必要がある。このためのケーブル(ステレオミニ端子→RCAステレオピン端子)も付属している。 最後にACアダプタからスキャンコンバータの電源端子に電源を供給して本体の設定は終了である。これ以外にリモコン用にUSBの受光部を設置するが、これはUSB機器なので、単にパソコンに差し込むだけである。Play@TV for PCに対応したOS(Windows Me/2000/XP)であれば、特にドライバCDなどは必要ないようで、差し込むだけでドライバが自動的にインストールされた。 これらの接続が終了すれば、あとはPCからディスプレイへの出力を“途中で横取り”してTVで表示するだけの機器なので、すぐに表示されるはずである。 コンバータの性能としては640×480〜1600×1200ドット(いずれの場合も水平同期24〜100KHz、垂直同期50〜130Hzの範囲内)まで対応しているので、プレゼンテーション用としても十分に使用可能。ソフトウェアなどは使わず、本体のみで表示画像の調整やズームなどの設定を行うことができる。
スキャンコンバータの設定は本体の4個のボタンで行う もっとも理論的な解像度はともかく、スキャンコンバータとTVとの接続は単なるビデオ用のRCAピンケーブル(あるいはSビデオケーブル)経由で接続するだけなので、パソコン用のディスプレイほどの画質が得られるわけではないことはあらかじめ理解しておこう。
TVコンバータ自体はさほど特徴もない(単にTVに表示させるだけなのであまり特徴を出しようもないが)が、同梱ソフトウェアである「Play@TV for PC」がなかなか秀逸なので、TVコンバータの機能が生きてくる。
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