> ニュース		2003年9月19日　09:06 PM 更新

Apple Expo Paris 2003 会場フォトレポート

一味も二味も違うApple Expo Paris

　Apple Expo Paris、東京やサンフランシスコとどこが違うか、期待を持って見て回った。展示会場で使われるいすや机などの家具や建具は、モダンヨーロピアン調のものが多用されている。大きな音を出しているブースはなく、ハンズオンデモを中心とし、スタッフとユーザーがマンツーマンで語り合う姿が目立つ。

　会場内に8個所用意された主催者エリアは、それぞれにテーマが与えられ、チュートリアルセッションなどが行われている。驚くのは主催者ブースに並ぶ、Power Mac G5の数。まだ世界中で出荷が始まったばかりのこのマシンをこれだけ確保した主催者の力には頭が下がる思いだ。逆にAppleとしても、それだけApple Expoを重要視していたということだろう。

iPodのポスターは、バス停を中心にパリ市内各所に掲出されている。色もホームページと同じく、ピンク、紫、緑、黄色……とカラフル。ビジュアル優先なので、分かる人しか分からなそう

会場となった“Parc des Exposition de Paris”はパリ市の南部、ポルト・ド・ベルサイユにある大きな展示会場。市内からのアクセスも良く、DTP系とガーデニング関係の展示会を同時開催している。Apple Expoの開場時間は10〜19時と長丁場。もっとも高緯度のパリはサマータイムの採用もあり、日の出は7時30分、日の入りは20時と遅い。

開場を待つ一般客。すでに4日目だが、朝からたくさんの人が訪れている。フランス人は列を作るのが苦手なようで、ばらばらに待っており、開場とともに、どどっと入り口に押し寄せる。それでも押し合わずに静かに入って行くから大したもの

GAMES ARCADEでは最新ゲームを最新・最強のPower Mac G5で楽しむことができる

SOLUTION CENTER Education にあるOS X Labではユーザーが投げかけた質問にエキスパートたちが答えてくれる。狭い中にびっしりと人が詰まっており熱気むんむん。

子供と遊べるコーナー、CYBERKIDS。朝から何組もの親子が訪れている

会場内の売店。Expo会場と言えども「食」に妥協がないフランス人。サンドイッチの種類も豊富で味もなかなかのもの。ビッグサイトとモスコーニセンターの弁当屋に食べさせてやりたい？

プレスセンターというと雑然としているイメージがあるが、基調講演後の大混雑を除いては、快適だった。habitat社が家具をコーディネートし、BGVまで流れているプレスセンターは、家具のショールームのよう。プレスセンターでソファに座って、仕事をするとは思わなかった

一般ブースをのぞいてみる

　面白そうなものを求めて、会場をうろうろするが、ジャンクなもの、という意味では米国には敵わない。ここでは、物販ブースはカタログやチラシを見ながら注文するスタイルが主流で、いずれもしっかりした店構え。作ったものを即売する、米国で開催されるMacworld Expoのようなノリはないのだ。

　ニューヨークであれほどたくさんあったiPodのアクセサリやかばんメーカーも、ここではCrumpler Designが出展しているくらい。オーディオも常連のHarman Multimediaくらいしか目立たない。

　ただ、米国のメーカーが出展しないからと言って、ショウの価値が下がるわけではない。Apple Expoでは、およそ半分をソリューション展示が占め、Appleのソリューションパートナーである、Apple Expertも20社ほど出展している。

　ユーザーの目的も、新製品を見るのはもちろんだが、相談相手を探しに来ているという風で、相談した帰りにPower Mac G5を買って、そのままお持ち帰りする姿を見ることができる。フランスでMacは着実に根付いている、そんな気がするとともに、日本のMacを取りまく環境が成長して行くためのお手本を見た気がした。最後に一番インパクトのあったブースを二つ紹介する。

最も高価と思われるiPod用アクセサリ（この場合、iPodがsmartのアクセサリという方が正しい）、smart roadster coupeのi-moveモデル。カーステレオとしてiPod搭載用のクレードルを装備している。smartはcoupeと併せて2台のi-moveを会場に持ち込んでデモンストレーション。

ドイツを本拠とするDr. BottはDVI-ADCの変換器やADCのスイッチャーなど開発中の機材を展示。また、iPodのDockコネクターとFireWireを変換するPocket DockやAirMac Extrem用外部アンテナ、Extend Air Directを欧州向け出力調整したもの、PowerBook G4 17インチ用のUltimate Caseなど新製品を発表していたほか、バード電子やMicro Solutionの製品を展示してユーザーの反応を見ていた

[飯嶋淳, ITmedia ]

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