複合機プリンタで勝負を挑む日本HPのプリンタ戦略写真画質の追求を目指すほかの国産プリンタメーカーと異なり、複合機路線に注力する日本HPは、現在複合機能インクジェットプリンタで35%の国内シェアを確保している。 10月1日に行われた製品発表会に登場した日本HP代表取締役社長の樋口泰行氏は、「現在35%を占める国内の複合機プリンタのシェアを45%まで伸ばしていく」と、これからも複合機路線を拡大していく意気込みを示した。
今回発表されたインクジェットプリンタの主な仕様
日本HPの説明によると、すでに成熟傾向にあるインクジェットカラープリンタのカテゴリーの中で、唯一成長しているのが、スキャナやFAX、コピー機能を内蔵した複合機タイプのプリンタ。インクジェットプリンタ全体の出荷台数に占める割合は、1年前の2002年9月では7%に過ぎなかったのが、先月は18%を超える勢いで伸びている状況だ。 米国では複合機タイププリンタの全体の出荷台数に占める割合がすでに50%を超えている。近い将来日本も同じ状況になると考えている日本HPは、今年の冬モデルで全価格帯に複合機モデルを投入する。
日本HPが製品説明会で示したインクジェットプリンタの各カテゴリ別出荷台数構成。カラーコピー機能やデジタルカメラからのダイレクト印刷に対する需要が増え、スキャナ機能搭載の複合機やダイレクト印刷機能サポート製品のシェアが伸びている また、同社執行役員でイメージング・プリンプリンティング事業統括の滝沢敦氏は、外資系メーカー製品を避けがちな日本ユーザーに対して、「外資系がよくやるような“米国向けラインアップから抜き出した製品”を日本市場に投入するのではなく、日本に適した製品をデザインして国内に投入している」と、これまで日本HPが力を入れてきた「デザイン for JAPAN」をアピール。 さらに滝沢氏は、最近国内メーカーが力を入れ始めている複合機タイププリンタと、日本HPの製品を比較して「HPの製品は、単にプリンタをコピー機やFAXを組み合わせたものではない。設計段階からそれぞれの機能を満足させるようにデザインされている」と、自社製品の優位性を強調した。 今回発表された製品では、デジタルカメラのダイレクト印刷で他社製プリンタで採用されつつある「PictBridge」が依然としてサポートされていない。この点について日本HPは、「将来的にはサポートすることになるが、今回は時間の関係でできなかった」と回答している。 また、8色や7色と他社製プリンタがインクの種類を増やして、フォト画質を高めている状況についても「HPとしてはフォト画質はほぼ完成に近づいていると考え、今年の冬モデルでは使い勝手の向上をより重視した」とコメントした。 関連記事 日本HP、プリンタ新モデル発表 無線LAN対応複合機も 日本HP、4辺ふちなし印刷対応のインクジェットプリンタ 関連リンク 日本ヒューレット・パッカード [長浜和也, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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