> ニュース 2003年10月9日 05:37 PM 更新
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「あのときIntelにしておけば……」――ジョン・スカリー元Apple CEOが述懐

AppleにはIntelプラットフォームを選択するオプションがかつて存在したことが明らかにされている。元Apple CEOのジョン・スカリー氏が自らその点に触れた。(IDG)

 Apple ComputerはIntelアーキテクチャーを使うチャンスがあり、そうすべきだったと、元CEOのジョン・スカリー氏は10月7日、語った。

 1980年代の後半、AppleはMotorolaの68000シリーズのチップを使っていたが、次のステップに進むことを考えており、Intelの共同創設者であるアンディー・グローブ氏はAppleに対し、Intelチップを採用するように説得しようとしていた。スカリー氏はカリフォルニア州マウンテンビューのComputer History Museumで開催されたSilicon Valley 4.0カンファレンスで、立ち見席のみの聴衆に向かって語った。

 Appleの経験豊かなチームがこのアイデアを掘り下げたが、却下した。AppleはIntelのCISC (Complex Instruction Set Computer) アーキテクチャーは最終的には高度なRISC (Reduced Instruction Set Computer) に太刀打ちできないと判断。Appleはその後、RISCを採用した。

 「Intelプラットフォームを採用しなかったことは、私が犯した最大のミスの一つだろう」とAppleの元会長兼最高経営責任者(CEO)、スカリー氏は語った。同氏は現在、ニューヨークの投資会社、スカリー・ブラザーズのパートナーである。

 結果から言えば、IntelはCISCアーキテクチャーを維持し、その中にRISCの命令セットを持ち込むことに成功した。Appleは、数十億ドルを費やして問題を解決し進化させる、Intelのメーカーとしての総合力を過小評価していた、とスカリー氏は語る。

 「心臓移植をする必要はなかったのだ」と同氏。

 Intelプラットフォームを採用していれば、Appleにはより多くの選択肢があったろうとスカリー氏。まず第一に、限りなく低価格化していくIntelアーキテクチャーのチップを採用していないということは、「世界のDell的なもの」にAppleが対抗できないということだ、と同氏。さいは投げられた。Appleが選んだ道は、異なった種類の会社への道だ、とスカリー氏は語る。

 そして、それはより小さな会社への道だった。おそらくは。

[ IDG Japan ]

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