> レビュー 2003年10月22日 08:11 AM 更新

画質と保存性を兼ね備えたエプソンの最高峰カラーインクジェット――PX-G900(3/3)


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 このように新顔料PX-Gインクは、想像を超える高画質だった。「顔料インクは画質が悪い」というこれまでの常識を覆す、真の写真画質といってよいだろう。スピードと画質のバランスもよい。


顔料インクを使用しているため、耐水性も抜群。出力画像に水道水をかけて軽くこすったが、光沢紙、普通紙ともに画像の乱れはほとんど発生しなかった

静音性も高く、使い勝手もグッド

 本体カラーは、グレーとダークブルーを基調としたものから、スタイリッシュなシルバーに変更された。サイズが特に小さくなった訳ではないが、従来よりも圧迫感がなく、コンパクトに感じるデザインになっている。

 本機にはロール紙ホルダも付属しており(ロール紙オートカッターはオプション)、CD/DVDダイレクトプリントにも対応する。排紙トレイを一段持ち上げるとCD/DVDダイレクトプリントの給紙トレイになる方式で、従来モデルでは必要だった厚さ調節のレバー操作が不要になった。A4幅のロール紙を使った長尺印刷も可能だ。

 また、1年前に発売された製品では給紙音がかなり大きかったのに対し、新モデルでは動作音が非常に小さくなっている。

 実際の動作音をSOUND LEVEL METERで測定したところ(測定ポイントは、プリンタ本体前面から50センチほど離れた場所)、普通紙プリント時は給紙時で最大50デシベル、プリント中で約39〜43デシベル、排紙時は最大48デシベルだった。ハガキサイズの光沢紙でも、給紙時が最大55デシベル、プリント中で36〜42デシベル、排紙時が最大45デシベルである。簡単な測定なのであくまでも目安程度に見てほしいが、深夜の静かな室内が31〜32デシベル(実際に測定した室内の音)、静かな昼間の住宅街が45デシベル程度、携帯電話の着信音が70〜80デシベルだったことを考えると、さほど耳障りな音ではないことがわかっていただけるだろう。

 特に給紙音と排紙音が小さくなり、耳につく大きな音が出ないように改良されているので、深夜に使用する場合でも静音給紙モードに設定するといった手間がいらなくなった。

 設置時やインク交換後のヘッドのキャップ調整も、自動で行えるようになった。細かなところだが、ヘッドの位置調整は意外と面倒なので、こういう配慮は好感度大だ。

 写真を簡単に楽しくプリントするための付属ソフトも豊富だ。顔料インクは耐水性、耐光性、耐ガス性が高く、画質も銀塩写真並みまでアップした。その画質と耐候性は、「インクジェットプリンタもとうとうここまできたか」と思うほどハイレベルだ。PX-G900は、まさに「ホームDPE」というスタイルを確立する1台になるだろう。  価格はオープンプライスで、実売価格は4万円前後になる見込みだ。デジカメ写真をどんどん出力したい、というニーズに自信を持ってお勧めできる1台である。

[田中裕子, ITmedia ]

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