> レビュー 2003年10月28日 02:25 AM 更新

1GHzになったワイド液晶のコンパクトマシン――FMV BIBLO LOOX T70E(1/3)

「FMV BIBLO LOOX T70E」は、超低電圧版のPentium M/1GHzを搭載したワイド液晶サブノートPCだ。1.75キロとサブノートとしてはやや重めだが、ワイド液晶やDVD Multiドライブを搭載していることを考えれば妥当なと重さと言えるだろう。

ワイド液晶を採用したサブノート

 新しいFMV BIBLO LOOXは「T70E」(以下、LOOX T70E)のほか、下位機種の「T50E」と「T50E/W」をあわせた3機種がラインアップされる。ともに10.6インチワイド(1280×768ピクセル)液晶を搭載している。ワイド液晶を搭載したノートPC自体あまり多くはないが、持ち歩き可能なサブノートPCで横長なワイド液晶を採用したライバルというと、バイオノートTRあたりが思い浮かぶ。


FMV BIBLO LOOX T70E

 LOOX T70Eは、CPUに超低電圧版のPentium M/1GHzを採用している。通常のPentium M/1.7GHzが1.7GHz〜600MHzまで6段階に周波数を調整し(拡張版SpeedStepテクノロジ)、Vcc(コア電圧)を1.484Vから0.956Vまで段階的に変化させるのに対して、超低電圧版の1GHz版では1.00GHz〜600MHzの間を4段階、Vccを1.004〜0.844Vの間に変化させる。つまり、より低電圧での駆動にフォーカスを当てている点が異なるわけだ。

 通常版に比べると、高速での動作を犠牲にしたぶん、低速での電圧管理をよりきめ細やかにしたCPUが超低電圧版ということになる。なお、下位機種のT50EとT50E/Wでは、超低電圧版のCeleron/800A MHzを採用している。

 このほかのスペックを見ると、チップセットはIntel 855GMで、グラフィックス機能はチップセットに内蔵のものを使用している。システムバスは400MHz、メモリはDDR SDRAM(PC2100)で標準では256Mバイト、最大1Gバイトまで拡張可能だが、ビデオメモリがメインメモリと共用のため、最大で64Mバイトほどメインメモリが減少する。

 HDDは60Gバイトの容量を持つ流体軸受け採用の、日立GSTの「DK23EA-60」である(回転数は4200rpm)。また、CD/DVDドライブにはDVD Multiドライブ(松下「UJ-811」)を採用しているのでDVD-R/DVD-RW/DVD-RAMのほかに、CD-R/CD-RWへの書き込みも可能だ。


本体右側面にはDVDドライブやPCカードスロット、SDカードスロットなどがある


本体左側面にはPCカードやCFカード、ネットワークインターフェースが配置されている

無線LANはIEEE802.11g対応

 Pentium Mを採用しながらCentrinoでないノートPCが増えてきたが、LOOX T70Eもそうである。といって無線LAN機能がないわけではなく、AtherosのマルチモードWLANチップセットである「AR5001X+」を搭載している。つまり、Centrinoとしない理由は、単に高速な802.11gへ対応する必要があるためだろうと思われる(あるいはコスト的な要因もあるかもしれない)。

 このチップセットは、IEEE802.11gのほかに802.11aでも使用できる。スペックを見る限りでは802.11aにも対応しているようだが、LOOXのカタログにはそのような表記がないところを見ると、5GHz用のチップ(Radio-on-Chip)を省いているのかもしれない。

 無線LAN機能は、キーボード上部にあるスイッチで無効にすることもできる。これは無線LAN機能付きPCにはよく見られるようになってきたが、バッテリーの消費を抑えるための措置である。


内蔵されているのはAskey Computer(亜旭電脳)製のmini-PCIカード


無線機能はスライドスイッチでオフにして節電することも可能

[河野寿, ITmedia ]

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