CCD搭載の低価格なダイレクト印刷機「PIXUS MP370」(1/4) 今年はプリンタ/スキャナー/コピー機能を一体化した複合機が売れている。従来の複合機は画質や速度よりも機能性で選ぶという一面があったが、今年の新モデルはどうだろう。キヤノン、セイコーエプソン、日本ヒューレット・パッカードの最新複合機について、これから3回にわたってその実力を見ていくことにしたい。
毎年この季節になると、インクジェットプリンタの新モデルが各社から一斉に出そろう。昨年発表されたモデルと性能や機能の差が分からない、と言う声もあるが、急激な変化は目に見えなくなってきたものの、年々着実に進化しているのは間違いない。店頭などで新しいプリンタを見ると、ついつい買い換えたくなる人も多いはずだ。 ひと口にインクジェットプリンタと言っても、カテゴリ的には3つに分類される。
中でも今もっとも勢いがあるのは3の複合機だろう。普通のインクジェットプリンタとほぼ同じ設置面積でスキャナー機能も利用できるのは、日本の住宅事情にマッチしている。そして何より、PCと接続しなくても単独でカラー/モノクロコピーを取れる点がウケているのだろう。 東京都内のある量販店で店員に聞いたところ、PCを使っていない年配の方などが、単なる「コピー機」として買い求めるケースが非常に増えているそうだ。筆者のようなPC業界に属する人間は、どうしてもPCとリンクして考えがちなのだが、こうした現象こそが、複合機がヒットしている本質を表しているのだろう。
最初に各メーカーの複合機ラインナップを整理しておく。一昔前のように、プリンタ部とスキャナー部に旧世代のエンジンを採用することで、低コスト化を図ったような製品はなくなった。 まずはキヤノンだが、新製品は「PIXUS MP360/MP370」の2モデルで、違いはデジカメダイレクト印刷機能の有無となる。従来の上位モデル「PIXUS MP730/MP700」と、下位モデル「PIXUS MP5」は継続販売される。新モデルはこれらの中間に位置し、全部で3機種5モデル構成となった。
複合機ラインナップではミドルレンジに位置する「PIXUS MP370」 単独インクジェットプリンタのプリントエンジンと比較して考えると、MP730/MP700が昨年のPIXUS 850i相当、最新のMP360/370が同じく最新のPIXUS 455i相当、MP5が昨年のPIXUS 320i相当だ。 セイコーエプソンの複合機は、2機種2モデルと数が少ない。現行モデルの「CC-600PX」もラインナップに残り、新モデルとして「PM-A850」が加わった。 CC-600PXは顔料インクを採用し、「普通紙くっきり」でおなじみの実用主義だ。PM-A850は機能満載の複合機。プリントエンジンは最新のPM-G700相当となり、複合機としては初めてフィルムスキャン機能を搭載するなど、1台完結型をさらに進めた注目株だ。
1台完結型をさらに進めた「PM-A850」 日本ヒューレット・パッカードは、複合機ヒットの火付け役といってもよい。「HP PSC 2550 Photosmart/2450 Photosmart/2310/1350」という4モデルの新製品が登場し、ラインナップ全体では6モデルもあるが、プリントエンジンが全モデル共通なのが特徴だ。有線/無線LANインタフェースやFAX機能の有無、6色印刷の可否、印刷速度などで差別化が図られている。試用するのは最上位モデルの「HP PSC 2550 Photosmart」だ。
無線LANインタフェースを持つ「HP PSC 2550 Photosmart」 これから3回に分けてレビューを掲載していくが、今回はまず、低価格でメモリカードスロットを搭載し、ダイレクト印刷も可能な「PIXUS MP370」について紹介しよう。
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