渋谷に12月オープンするネットゲームカフェ「Nesta」に潜入!

韓国で流行中というネットゲームカフェ。日本でも12月,渋谷にオープンする。「ゲームセンターを思わせる」場所だというが,いったいどんなところか,覗いてみた。

【国内記事】 2001年11月16日更新

 街角のブロードバンドカフェに立ち寄り,高速ネットゲームを楽しむ。韓国ではこうしたアミューズメント施設としてのネットカフェの利用が盛んだが,日本でもブロードバンドの普及を受け,似たようなサービスが登場してきた。カレント・コミュニケーションズは12月1日から渋谷にインターネットゲームカフェ「Net Station/Nesta」(ネスタ)をオープンすると発表,内部を記者向けに公開した。

場所は東急ハンズの道を挟んだ隣(写真中央の建物,右が東急ハンズ)。まだ外装は工事中だが,オープン時には華やかなものになるとか

ビルの3・6・7・8階が「Netstation/Nesta」となる。エレベータを降りて,ドアを開けるとそこはネットゲームスペース

 店内に入ってすぐわかるのは,その内装がお洒落なこと。繁華街によくあるゲームセンターとはちょっと違う。写真のとおり,椅子など調度品もきれいなものだ。

 店内に入ると,客はまずカウンターに向かい,簡単な会員登録を済ませる。ここでゲームを楽しむためのユーザーIDを発行してもらうことになる。フロアによってゲームの種類が異なり,そのため利用料金も3階と7階が1時間300円,6・8階が1時間500円と分かれている。

ゲームは基本的にキーボードとマウスで操作するが,中にはハンドルやジョイスティクが備えられたテーブルも。ヘッドホンも用意されている。自分の世界に浸りたいユーザーに最適?

 店内にはBフレッツの回線が2本,ADSL回線が5本引き込まれており,各階のPCに割り当てられている。PCはデルコンピュータの「OptiPlex GX240」を採用。Pentium 4を搭載しており,メモリ容量は256Mバイト,17インチのフラットディスプレイと,ユーザーの環境としてはまず申し分ない。ちなみにOSはWindows 98 SE。PCは合計108台用意されている。

 それでは“仕事として”高速ネットゲームを遊んでみよう。それぞれのPCには10〜20タイトルのゲームソフトがインストールされている(もちろん,ゲームメーカーからライセンスを得たものだ)。ユーザーIDを使うものと使わないものがあり,まずはIDを使わないものをプレイすることに決めて,画面上のゲームの1つ「UNREAL TOURNAMENT」を選択,起動する。

 たちまち,英語のタイトルの後に3Dによる立体的な銃撃戦が始まった。このゲームをプレイするのが初めての記者には,ゲームの目的は何なのか,操作はどうすればいいのかまったくわからない。とまどっているうち,たちまち敵にやられてしまった。ゲームの説明書がないのと,操作が慣れないマウスであることで,なんだかよく分からないまま終わってしまったかんじ。

 ただし,ネットゲームカフェがよいのはここからだ。当たり前の話だが,ゲームオーバーしたらコインを投入しなくてはならないアーケードと違い,時間中であればゲームは何度でもやり直せる。早速,もう1回,ゲームを開始して挑戦した。

 やっぱりすぐやられたが,さっきよりは善戦した気分。普通のゲームセンターと違い,「あのゲームは難しそう(=すぐゲームオーバーになりそう)だからやめておこう」といったためらいがないのがいい。

メニューからLANによるネットワークを設定し,友人同士で対戦することもできる(左=奥に見えるのが倒した相手,右=やられた)。最大16人の同時プレイが可能。「店内で対戦イベントもやっていきたい」(カレント・コミュニケーションズの大久保昌哉社長)

 次に,ユーザーIDを利用するゲームも見てみることにする。こちらは常時多数の人間がアクセスしているゲームサイトとなっており,IDを使ってログインすることでゲームに参加できるわけだ。ネットワークの向こうには,韓国など世界12万人のユーザーが待ちうけている。指定のページにジャンプし,ユーザーIDとパスワードを入力。画面に固有のキャラクターの顔が現れ,接続が完了した。

右上に見えるキャラクターがユーザーの分身

 画面には各種の対戦ゲームが表示され,キャラクターの下には「9万9000円」と表示がされている。聞くと,ネットワーク経由でほかのユーザーと対戦し,勝てばバーチャルな“お金”が入るとのこと。ゲームはサイト上に複数用意されており,お金がたまるとキャラクター用の「服」などが購入できる。これにより,ユーザーは分身の装備品を整えることができるという仕組みだ。

 なお実際の料金の支払いには,受け付け後のユーザーの滞在時間を測ってくれる専用の端末を利用する。帰り際に時間を見て,料金を払う仕組みだ。

「小学生でも大丈夫」

 店内のPCは,Windowsそのまま。特別なUI(ユーザーインタフェース)を備えているわけではないので,デスクトップからメーラーを起動することも可能だ。「今後,店側でメールアカウントを発行することも検討中」(大久保社長)

 一方で,PC初心者や子どもたちがこれを操作できるかと心配にもなるが,「店内にはスタッフが2〜3人待機しており,分からないことは聞いてもらえればすぐ対応できる」(大久保社長)。店としてもマウスパッドとして利用できる材質のテーブルを選ぶなど,初心者や子どもたちが少しでも戸惑わないよう,工夫したという。

 もう1つ気になるのは,ユーザーが誤ってコントロールパネルをいじり,各種の設定を変えてしまわないかだ。また,悪意あるユーザーが妙な細工をすることも考えられる。 これについては「店側から全部のPCを一瞬で落とすことができるし,ボタン1つでPCを初期設定にもどすことも可能。ネットワークは店側でしっかり管理している」(大久保社長)という答えだった。

 カレント・コミュニケーションズは,現在フランチャイズの募集を行っており,今後さらなる店舗展開を目指す。郊外型の出店も計画しており,その場合はファミリー客にも楽しめる店舗にするという。

 「小学生から大学生まで,多様なユーザーに集まってほしい。昔子ども達がメンコやビー球に夢中になったように,みんなが楽しめるスペースを作りたい」(大久保社長)。果たして,ブロードバンドカフェは21世紀の子どもたちの遊び場になるだろうか?

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▼ Net Station/Nestaのページ

[杉浦正武,ITmedia]

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