リビング+:ニュース |
2003/04/11 19:50:00 更新 |
IDF2003レポート
IDF講演、無線LANのあるべき姿は「メッシュ型ネットワーク」
Centrinoにより、無線LANの市場に一気に攻めてきたインテルだが、現状の無線LANの形態に対して疑問を持っているようだ。同社のアルベ・ウェインリブ氏が講演した「メッシュネットワーク」でその様子がうかがえる。
Centrinoにより、無線LANの市場に一気に攻めてきたインテルだが、現状の無線LANの形態に対して疑問を持っているようだ。同社のアルベ・ウェインリブ氏が講演した「メッシュネットワーク」でその様子がうかがえる。
同氏は現状の無線LANについて「アクセスポイントが中心にあり、それにクライアントが多数接続する形であるため、あくまでも有線ネットワークの置き換えを前提としたアーキテクチャでしかない」と指摘した。
そこで提案したのが、「メッシュネットワーク」となる。メッシュネットワークは、各ノード(アクセスポイントとノートPCも含む)が、相互に接続して網の目のように通信を行う形態だ。各ノードはそれぞれルーティングに相当する機能を持っており、パケットをバケツリレーして次のノードに受け渡す仕組みになっている。
同氏はメッシュネットワークの特徴として
- 複数の通信路が確保できるため堅牢性が高い
- 短距離通信のため消費電力が節約できる
- 短距離通信のため周波数帯域を有効利用できる
- その結果、高速通信が可能
- ノートPCでもパケットの中継ができるためコスト効果が高い
などを挙げた。
利用例としてまず企業ネットワークを挙げ、従来アクセスポイントを各階に設置してそれぞれを配線していたのが、メッシュネットワークの場合は社員のPCがノードとなるため、これら配線の手間が省けるという。
メッシュネットワークにおいては通信方式は問わないということで、同社ではIEEE802.11bでの接続実験を進めているという。通信方式については、UWBと組み合わせると「距離が伸びると通信速度が落ちる」というUWBの欠点をメッシュネットワークが補うことができ、理想の無線ネットワークを形成することもできるだろう。
アルベ・ウェリンリブ氏
関連リンク
インテル
[記事提供:RBBTODAY]