エンタープライズ:ニュース 2002/07/11 20:44:00 更新


日本オラクル、Oracle9i Release 2発表

日本オラクルは7月11日、「Oracle9i Release 2」を発表した。「Unbreakable」だけでなく、新しい「Intelligence Store」というコンセプトを打ち出すマーケティングの色彩も強い。

 日本オラクルは7月11日、Oracle9iの最新バージョンである「Oracle9i Release 2」を8月1日から順次出荷することを明らかにした。米国では6月初めに発表されていた。

 データベース製品であるOracle9i Database Release 2は、Oracle9i Real Application Clusters(RAC)の性能向上をはじめとする地道な機能強化や、先ごろ発表されたItanium 2プロセッサへの対応などが主な特徴。「Unbreakable」だけでなく、もう1つの製品であるOracle9i Application Server Release 2と共に新しい「Intelligence Store」というコンセプトを打ち出すマーケティングの色彩も強い。

 対照的に、そのOracle9i Application Server Release 2は、多彩な機能強化が図られている。J2EE 1.3や、Webサービス(SOAP 1.1、WSDL 1.0、UDDI 1.0/2.0)への完全対応など、インターネット標準も取り入れられた。ポータル、Webキャッシュ、ビジネスインテリジェンス、ワイヤレス、およびOracle Internet File Systemの各種機能も統合され、知的情報を活用するための完全なE-Businessプラットフォームに仕立て上げている。

 都内のホテルで行われた発表会で、専務執行役員を務める山元賢治氏は、「オラクルは、オープンなインターネット標準ベースのソフトウェアベンダーでナンバーワン」というラリー・エリソンCEOの言葉を引用し、標準化策定からサービス提供までオープンな標準を幅広くサポートするオラクルをアピールした。

 Oracle9i Database Release 2の出荷は、8月1日のSolaris版を皮切りに、HP-UX、Tru64 UNIX、AIX、Linux、Windowsも9月9日には始まる。また、Oracle9i Application Server Release 2は、Tru64 UNIX、AIXを除いて、9月2日出荷となっている。

 なお、この日、Oracle9i Release 2に対して、主要なハードウェアベンダー、ソフトウェアベンダー、システムインテグレーターなど35社が賛同のメッセージを出している。

 パートナービジネスを統括する山元氏は、「日本オラクルも12才になり、次なる成長のために“一新”を掲げているが、ビジネスパートナー戦略は変えない」とし、パートナー重視を確認する。

 可用性とスケーラビリティを両立し、「究極のデータベース」と主張するOracle9i RACについて特に触れ、「主要なベンダーとハードウェアごとのベンチマークや検証をほぼ終え、200以上のプロジェクトに採用が決まっている。準備は完了した」と話している。

関連記事
▼「Oracle9i RACでLinuxも不死身に」とエリソンCEO

関連リンク
▼日本オラクル

[浅井英二,ITmedia]