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2003年6月2日 12:59 PM 更新
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薄く軽く安いiPAQ Pocket PCの入門機
「h1920」を試す(1/2)
日本HPから登場するiPAQ Pocket PC「h1920」は、Pocket PC 2002を搭載したPDA。英語圏を中心に海外では既に発売されており、DELLのAXIMや台湾メーカー製の製品と共にPocket PCの新潮流である低価格路線を打ち出した製品だ。
ハードもソフトもシンプルに
h1920で注目されるのは、2万4800円という価格の中でどの機能が搭載されたのかという点だろう。確かに最近の多機能なPocket PCと比較すれば機能的にはシンプルな製品だが、単にコストダウンを施した製品というわけではない。
搭載される拡張スロットはメモリカードとしてのみ利用可能なSDカードスロットだけだ。これ以外に外部との接続が可能なのはPCとの同期にも利用される底面のシリアルポートのみとなる。
一方でボタン類などに省略はない。前面下部に4つのアプリケーションランチャーボタンとカーソルキー、その中央に独立した決定ボタンを持つ。カーソルキーは小ぶりで決定キーも相応に小さい。
ただし小さいからといって操作感は損なわれていない。決して小さいとはいえない筆者の手でも、カーソルキーを親指の腹で、決定キーを指先でといった感じで操作するとほとんど誤操作は発生しなかった。
これが「h1920」のパッケージ内容。インナーヘッドフォンが付属するのが特徴だ。クレードルは付属せず別売となり、ACアダプタはH38/39/54xxシリーズと共用のものだ
海外発製品としては珍しくストラップホールも新たに搭載された
クレードルは別売り。オプションバッテリーの充電も可能だ
iPAQ Pocket PCは伝統的にカーソルキーと決定キーは一体型のものを採用しており、初代のH36xxシリーズでは比較的大型で誤操作も少なかった。これ以降の製品では小型化が進み操作感が今ひとつになっていたのだが、h1920では使いやすく改良されている。
ほかの部分のレイアウトも従来機を踏襲している。上面右にスタイラスホルダ、中央にSD/MMCスロット、左にヘッドフォンジャックがあり、左側面にはメモボタンもある。変更されたのは、電源ボタンが上部中央でインジケータも兼ねること、赤外線ポートが左側面のメモリボタン下に移ったこと、スタイラスのポップアップ機能がなくなったといったという点だ。
一体型であったカーソルキーと決定キーは分離された。アプリケーションランチャーボタンは本体サイズを反映して隣接しているが、ボタンサイズは十分
多少の変更はあるが伝統のレイアウトはほぼそのまま
電源スイッチを兼ねるインジケータは上面からも見えるようになり、胸ポケットに放り込む人にはありがたい変更点
h1920のスピーカーは、カーソルキーの裏側に巧妙に隠されている。隠れた位置にありながら音量は十分だ。
ソフトウェアは基本的にPocket PC 2002のみの構成。サードパーティ製のアプリケーションは一切付属しないが、PDAとしての基本的な使い方では困ることもない。PIMは標準装備だし、Word/Excelのファイルを持ち出して利用したり、オーディオプレイヤーやビデオプレイヤーとして利用することもできるからだ。
とてもシンプルなアプリケーション構成。もちろん全く独自部分がないわけではなく、マイクのプロパティではICレコーダーとしての用途に配慮した設定が可能になっている
もちろん従来のiPAQ Pocket PCから失われた部分もある。一回りコンパクトになった関係上、最大の特徴でである各種ジャケットは一切使用できなくなった。これはCFカードスロットを搭載せず、通信手段を持たないh1920としてはかなりの決断だ。
ジャケットを接続するためのコネクタはなくなった。コンパクト化のためには仕方なかったのだろう
初代iPaqからの特徴であったバックライトの自動調整機能や、H38xxシリーズから採用された多段階のバックライト調整機能はなくなった
[坪山博貴, ITmedia
]
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