> ニュース 2003年6月25日 11:00 PM 更新

Power Mac G5とPantherのディテールはどうなっている?(1/3)


 Appleが米サンフランシスコで6月23日(現地時間)に発表したデスクトップコンピュータ「Power Mac G5」は、パソコンでは初めて64ビットで動作するCPUを搭載した革新的な製品だ。また、同社の次期OSである「Mac OS Xバージョン10.3(開発コード名:Panther)」も初公開された。ハード、ソフト両面において多数の発表を行った米Apple Computerのプロダクトマネジャーに、基調講演では分からなかったさまざまな点について、質問をぶつけてみた。


Apple Computer WWソフトウェア・プロダクトマーケティング シニアディレクターのブライアン・クロール氏(左)と、同Power Macプロダクトマーケティング プロダクトマネジャーのトッド・ベンジャミン氏(右)

最大メモリ4Gバイトの壁をうち破るモンスターマシン

 Appleの新製品「Power Mac G5」は、64ビットで動作するCPUを搭載した、初のコンシューマー向けPCだ。64ビットCPUは、ワークステーション用CPUとしてはすでに実用化されているが、パソコン用としては使われていない。CPUの高速化に合わせてシステムバスの動作速度も最大1GHzにアップし、メインメモリは8Gバイトまで搭載可能になった。

 HDDはシリアルATA接続、拡張バススロットは従来のPCIの上位規格であるPCI-Xを採用、グラフィックバスはAGP 8X Pro(通常のAGPより電力供給を強化した規格。ワークステーション用グラフィックカードで使われる)、そのほかUSB2.0をMacでは初めて搭載するなど、現時点で考えられる最高のハードウェアを詰め込んだハイエンド向けデスクトップコンピュータだ。

 Power Mac G5の外観は、Appleにしては珍しくスクエアなデザインだ。ボディ素材はアルミニウムで、「アルミニウムを採用した理由は、頑丈で軽く、しかもデザイン的にアピールできるため」とAppleのPower Macプロダクトマネジャー、トッド・ベンジャミン氏は語る。


総アルミニウム製の新ボディをまとったAppleの新デスクトップ機「Power Mac G5」。本体前面と背面はメッシュ構造になっており、内部が透けて見える



Power Mac G5を正面から見たところ。光学ドライブはDVD-R&CD-R/RWコンボドライブ(SuperDrive)を1台内蔵。Appleの製品としては異質な印象を受けるデザインだ

 ただし金属ボディの採用により、AirMac ExtremeやBluetoothといった無線通信用のアンテナを内蔵できなくなった(従来のPower Macは、無線アンテナを本体ボディのプラスチック部分に内蔵)。そのため無線機能を使うには、本体背面に小さなアンテナを取り付ける必要がある。


AirMac ExtremeやBluetooth用の無線通信アンテナ。金属ボディを採用したため、本体背面に外付けしなければならなくなった

 Power Mac G5の背面にあるラッチを引くと、本体右側面の金属パネルが外れ、内部に簡単にアクセスできるのも特徴だ。金属パネルを外すと透明プラスチック製のカバーがあり、これで本体内部の空気の流れをコントロールする。


本体背面にあるレバーを引くと、右側面板が外れ、簡単に内部にアクセスできる。プラスチック板によって内部空間が四つに区切られており、放熱効果を高めている



側面板を外したところ。電源ユニットは底面にある。G5のロゴが付いた大きな金属ユニットは、CPUの放熱版。右上にシリアルATA接続のHDD、その下にPCIスロット(1基)とPCI-Xスロット(3基)がある。メインメモリスロットは左手奥にあり、最大8Gバイトまで増設できる

 内部には大型の空冷ファンが9個あり、温度の上昇に合わせて回転速度が変化する。「本体内部に仕込まれたセンサーにより、9個のファンは個別にコントロールされます。大型のファンは小型のものより冷却効果が高く回転速度を落とせるため、騒音も低減できます」(ベンジャミン氏)

[宮本朱美, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 1/3 | 次のページ


モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!