> ニュース 2003年6月26日 05:01 PM 更新
IDG

PixarがRenderManのPower Mac G5対応を検討中

スティーブ・ジョブズ氏のもう一つの会社、Pixarが多くのハリウッドムービーのCGIに使われているプロ用3Dソフト、RenderManをPower Mac G5対応させる模様だ。

 Pixar Animation StudiosはRenderManをMac OS Xに移植することを検討している。さらに、Pixarでは既存の顧客に対し、Mac版に興味を持つユーザーがどのくらいいるのかを調査しようとしている。

 Pixar Animation StudiosはApple ComputerのCEOであるスティーブ・ジョブズ氏が率いるもう一つの会社で、全米で大ヒット公開中のコンピュータアニメーション映画“Finding Nemo”の制作会社でもある。PixarはRenderManの名称でプロフェッショナル3Dアニメーター向けの商用製品の開発も行っている。

 RenderManはプロフェッショナル向け3Dレンダリング/アニメーション技術を提供するもので、長年、Pixarが自社で制作している映画に使われてきた。RenderManが使われた最近の映画には、“ハルク”“マトリックス リローデッド”“ハリー・ポッターと秘密の部屋”、そしてこれから公開される“ロード・オブ・ザ・リングズ:王の帰還”“カリブの海賊”“ターミネーター3”でも使用されている。

 確約はしていないものの、Pixarは同社がMac版の計画を持っていることを明かしている。PixarはPower Mac G5関連製品のβプログラムを8月にリリースすると述べている。このβプログラムはメンテナンス契約を結んでいるPixarの顧客に対して提供され、β版が完成すれば、製品版のリリースが行われる予定だ。

 Pixarの既存顧客でβプログラムに参加を希望するユーザーは、Pixarにメールでコンタクトすることを求められている。

 Pixar社長のエドウィン・カットマル氏はPower Mac G5の初期テスターだ。Appleのウェブサイトに掲載されたPower Mac G5の紹介ムービーの中でカットマル氏は、G5を使うことによりPixarのアニメーターはフル解像度でフルフレーム再生ができると述べている。

 「RenderManベンチマークを走らせてみた結果、G5は世界最高速のデスクトップだと言える」とカットマル氏。

[Peter Cohen, IDG Japan]

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