> ニュース 2003年7月17日 09:47 AM 更新
IDG

Macworld CreativePro基調講演レポート

今回のMacworld基調講演は、ジョブズではなく、ジョズ(ウィアック)のほうだ。とりたてて新しい発表はないものの、プロコミュニティに向け、Appleからのメッセージを伝えた。

 ビーチボーイズの曲がしばらく流れた後で登場したのはApple Computerのハードウェア製品マーケティング担当副社長、グレッグ・ジョズウィアック氏。Apple CEOのスティーブ・ジョブズ氏のように、「最後にもう一つ……」と観客を喜ばせることはなかったが、ジョズも聴衆を集めることはできた。満員御礼というわけではなかったが。

 ジョズウィアック氏はAppleの最新製品を紹介し、これがMacworld CreativePro Conference & Expoの対象であるクリエイティブなプロフェッショナルにどのような意味を持つのかについて話した。AppleにはMac OS Xを使う700万人のユーザーがおり、ネイティブアプリケーションは6000本に上るという。

 「毎日新しいデベロッパーがMacプラットフォームに参入してくる。実際、デベロッパーの数はMac OS Xが発表される前の3倍になっている」とジョズウィアック氏は述べた。

 同氏は新しいデベロッパーとして(ハイエンドのCADシステムとして著名な「Pro/ENGINEER」の開発元である)PTCを紹介し、PremiereからFinal Cut Expressへの無料トレードインプログラム、Final Cut Pro 4の1コンポーネントだったSoundtrackの独立リリースについても話した。AppleのMac OS X担当プロダクトマネジャーのケン・ベレスキン氏が加わり、デモンストレーションを行った。

 ジョズウィアック氏とベレスキン氏はPantherの六つの「プロフェッショナル向け」機能について説明した。Font Book、機能アップされたPreview、改良された印刷機能、強化版AppleScript(新しいScript Actionが付属)、Expose(最後のeにはアクサンテギュが付く)、そして映画スタジオ向けの初めてのコーデックであるPixletである。ジョズウィアック氏は「シングル・サインオン」機能とWindowsユーザー向けのSamba 3ネイティブサポートが次期Panther Serverに加わると説明した。これは50個あるというPanther Serverの新機能のうちの二つである。

 ハードウェアに関しては、「Appleのプロ向けデスクトップラインにとって大きな飛躍」であるPower Mac G5にスポットライトを当てた。G5は64ビットプロセッサを搭載した最初のパーソナルコンピュータで、最速のフロントサイドバス(1GHz)と広帯域アーキテクチャ、最速のメモリ、最高速のグラフィックサブシステム(AGP 8x)、そして「最新で最高のハードディスクインタフェース(Serial ATA)」と光学デジタルオーディオ入出力を搭載している。

 「筐体はプロコミュニティにとって効率的で静かであるように設計されている」とジョズウィアック氏。

 G5の出荷は公式には8月のままだが、CreativeProでは初めて一般公開された。ジョズウィアック氏によれば、この新システムに搭載されるMac OS XはG5に最適化されているという。同氏とベレスキン氏はデュアル2GHz G5をDellの最速モデルと、アプリケーションベンチマークで競わせた。グラフィックはInDesignで、オーディオはCubaseで。どちらが勝ったか知りたい?

 G5プラットフォームは今後12カ月以内に3GHzにまで高速化すると話した。これにより、ワークフローは速くなり、「怪物的な」浮動小数点演算により3D性能は高速化し、同時に流すことができるビデオストリームの数はアップする。そして、さらに多くのプロ向け周辺機器に接続可能になると同氏は付け加えた。

 「イノベーションはAppleにとって活力の元だ」とジョズウィアック氏。「われわれはプロコミュニティに向けた最高の製品を作ろうとしている」と結んだ。

[Dennis Sellers, IDG Japan]

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.


モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!