> ニュース 2003年10月3日 05:32 PM 更新

Interview
高品質でハイエンドユーザーを狙う――電源・ケースメーカー、米Antec社の“対日戦略”とその“武器”(1/2)


 少し前まで、Antec社の製品は米国からの並行輸入などによって日本に入ってくるだけだった。だが、バーテックスリンクが2002年に正規代理店契約を結んでから、PC用電源などが徐々に出回るようになり、われわれ一般ユーザーの目に触れる機会も多くなってきた。

 今回、同社のセールスとマーケティングの担当副社長であるスコット・リチャード氏が来日した背景には、電源だけではなく、同社の扱うPC用ケースやその他のパーツなども国内で販売し、Antecというブランドを日本でも認知させようというもくろみがあるようだ。

 そのリチャード氏に、同社製品の特徴や今後の日本戦略について聞いた。

製品の中で大きな比重を占めるPCケース

日本でAntec製品というと、やはりまず「電源」というイメージがあります。しかし、実際には電源以外の製品も数多くあるようですね

 Antecの製品には、TruePowerシリーズをはじめとするパソコン用の電源の他にRedundant電源もありますし、パソコン用のケースも大きな比重を占めています。このほかにも、ラックマウントケースやCPU/ケース用の冷却ファン、ケーブル類。変わったところではイルミネーション製品などもあります。

Antec製品らしからぬ?内蔵用LEDライト「liminate」。手前にある丸いコントローラをスピーカーの近くなどに置くと、振動に連動して光加減が変わる仕組みになっている

それぞれの製品の比率はどのぐらいでしょう?

 製品全体では50%がケース、25%が電源、それ以外の製品が残り25%です。ただし、ケースには電源付きのものが含まれていますので、電源の25%は、電源単体製品を指しています。

電源よりもケースの方が多いとは意外でした。Antec社のケースの特徴は、どんなところにあるのでしょう?

 なんといっても静粛性ですね。また、デザイン面ではLifeStyleシリーズのように外面をピアノブラックで塗装してあるものがありますし、アルミニウム製のケースについても新製品を投入していきます。

 静粛性については、例えばLifStyleシリーズのミドルタワーケースでのISOスタンダード7779によるテスト結果がありますが、これによると400Wの電源を持ったこのケースのノイズはわずかに20dBA、これに対して他のミドルタワーケースでは37.3dBAという値が計測されています。

アルミ製ATX用ミドルタワーケース「P160」。1.2ミリ厚のアルミを用いた重厚感が特徴。HDDの取り付け部分にはゴムブッシュが取り付けられていて振動を軽減し、背面にある12センチの大口径排熱ファンとともに静粛性を保つ。HDDの交換はネジなしで行えるなど、頻繁に内部をいじるハイエンドユーザー向けでもある

イルミネーションが特徴の「Super LANBOY」。日本ではこちらのほうが受けそうなアルミ製ATX用ミニタワーケース。ブルーLEDのイルミネーションがきらびやかだが、フロントパネル内に小物入れがあったり、HDDのマウントはP160と同様にゴムブッシュを採用するなど自作派向けのスペックはそろえている

コンシューマー向けの電源は、どのような製品ラインナップになっているのでしょう?

 大きく分けると、ハイエンドのTruePowerシリーズとコストパフォーマンスの良いSolutionシリーズ、そしてAT電源やRedundant電源などのその他、となっています。このうち、金額ベースではTruePowerシリーズが60%を占めています。

やはりTruePowerシリーズが主力になるわけですね。このTruePowerシリーズの特徴を一言で言うと?

[河野寿, ITmedia ]

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