> レビュー 2003年10月14日 10:52 PM 更新

バランスのよいスペックとコストパフォーマンスに優れるマシン――ThinkPad R50 1829-7DJ(1/3)

ThinkPadのラインアップが一新する。その中でも、「ThinkPad R50」シリーズの最上位モデル「ThinkPad R50 1829-7DJ」は、バランスのよいスペックとコストパフォーマンスが魅力的だ。

 10月8日の発表により、ThinkPadのラインアップが一新されるものの、ほとんどの機種がCPUやHDDなどといった小規模な変更にとどまっており、今ひとつ魅力に乏しい。しかし、その中でも「ThinkPad R50」シリーズの最上位モデル「ThinkPad R50 1829-7DJ」は、スペック的にもバランスがよく、コストパフォーマンスに優れているモデルだ。そこで、今回は「ThinkPad R50 1829-7DJ」について検証してみたいと思う。

 A4サイズの「ThinkPad R50」シリーズは、R40シリーズの後継で、Rシリーズの最上位機種だ。Rシリーズには下位機種として、スタンダード向け「ThinkPad R40」シリーズと、エントリー向け「ThinkPad R40e」シリーズがあり、計3ラインで構成される。また、R50シリーズは、薄型A4サイズでモバイル適性も兼ね備える同社ラインアップの最上位機種「ThinkPad T41」シリーズに次ぐ上位機種という位置付けだ。


A4サイズ上位ノート「ThinkPad R50」シリーズ。魅力たっぷりの最上位モデル「ThinkPad R50 1829-7DJ」

 ThinkPad R50は、Pentium M/1.4GHzとIntel 855PMチップセットを搭載する。メモリは、256MバイトのPC2700対応DDR SDRAMを標準装備し、最大2Gバイトまで増設可能。メモリスロットは2スロットで、1スロットの空きが存在する。


メモリはPC2700対応のDDR SDRAMを256Mバイト装備。最大2Gバイトまで増設可能で、空きスロットは1スロットだ

グラフィックチップに「MOBILITY RADEON 9000」を採用

 グラフィックチップは、ATIの「MOBILITY RADEON」から「MOBILITY RADEON 9000」に変更され、大幅にパワーアップした(なお、下位モデルにはワンランク下の「MOBILITY RADEON 7500」を搭載)。ビデオメモリは32Mバイトを内蔵している。

 それでは、グラフィック機能の実力について、ベンチマークソフトで実際にテストしてみよう。3Dベンチマークテストには、Futuremarkの3Dベンチマークソフト「3DMark2001 SE」(Build 330)および「3DMark03」(Build 330)、スクウェア・エニックスのオンラインRPG用ベンチマークソフト「FINAL FANTASY XI Official BenchMark Ver.1.1」と「FINAL FANTASY XI Official BenchMark 2 Ver.1.0」を使用した。動作環境は32ビットカラー、アンチエイリアスなし。スコアはいずれも3回計測の平均値で、以下のとおりだ。なお、本レビューで使用したマシンは試作機のため、量産機とは異なる可能性がある。

3Dグラフィック性能R50 1829-7DJのスコア
3DMark2001 SE(1400×1050ピクセル)3005
3DMark2001 SE(1024×768ピクセル)4923
3DMark03615
FINAL FANTASY XI4083
FINAL FANTASY XI 2 (Low)3227
FINAL FANTASY XI 2 (High)1970


 ベンチマーク結果は、MOBILITY RADEON 9000を採用したことで、いずれのスコアも良好。FINAL FANTASY XI Official BenchMark Ver.1.1のスコアも4000オーバーで、同ゲームをストレスなく快適にプレイできることが分かる。これらの結果から見ても、そのほかの3Dゲームでも快適に楽しめるだろう。

 従来、ThinkPadといえば、一部のハイエンドモデルを除いて、企業中心のビジネススタイルなので、3Dグラフィック機能があまり高くはなかった。これは致し方ないことだが、このグラフィック機能がウイークポイントだったとも言える。他社のライバル製品と比較した場合でも、グラフィック性能のディスアドバンテージが目立ったのも事実だ。そのマイナスイメージを、このR50最上位モデル(1829-7DJ)では見事に払拭し、バランスのよいマシンになっている。ThinkPadを選択するようなユーザーは、3D性能を重視する場合が少ないかもしれないが、パフォーマンスアップはうれしいことだろう。

[高柳政弘, ITmedia ]

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