> レビュー		2003年10月21日　11:02 AM 更新

お手頃価格の入門者向けホームインタテインメントPC――富士通 FMV-BIBLO NB53E（1/3）

富士通の「FMV-BIBLO NB53E」は、発色のきれいな低反射液晶やDVD-R/RWドライブなどを装備したホームインタテインメントPCだ。価格は手頃で付属ソフトも充実しており、入門機として最適だ。

　富士通の「FMV-BIBLO NB53E」（以降NB53E）は、モバイルCeleron/2.0GHz、15インチXGA（1024×768ピクセル）表示の低反射スーパーファイン液晶を搭載する3スピンドルオールインワンノートPCである。NBシリーズはBIBLO全体の中ではホームインタテインメントPCという位置付けで、DVDの作成やTVの視聴・録画（上位モデルのみ）ができるお手頃価格のノートPCというのがコンセプトだ。

　NBシリーズには、CPUにモバイルPentium 4-Mを搭載する上位機種のNB70シリーズと、Celeronを搭載するNB55、53および50シリーズに大別でき、光学ドライブやハードディスクの容量の違いなどにより6モデルがラインナップされている。今回レビューするNB53Eは、OSにWindows XP Home Editionを採用し、ハードディスク容量を40Gバイトに抑え、光学ドライブにはDVDマルチドライブよりも低価格なDVD-R/RWドライブを搭載した普及モデルである。

きれいな液晶ディスプレイと使いやすいキーボード

　NB53Eは光学ドライブとFDDを搭載する3スピンドルノートPCであり、液晶ディスプレイのサイズも15インチと大きく、自宅やオフィスなどでの据え置き利用に適している。本体サイズは幅325.3×奥行き282×高さ39〜45ミリ、重量は約3.5kg、バッテリー持続時間は約1.7時間（カタログスペック）なので、モバイル利用は難しい。消費電力は標準で約28W、最大で約88W。搭載するバッテリーはリチウムイオンで、電圧は10.8V、容量は3000mAhである。

　グレーシルバーを基調とした本体には高級感が漂い、個人用途、ビジネス用途のどちらにも適したデザインに仕上がっている。液晶ディスプレイのフレームとキーボード周りはシルバーグレー、アンダーカバーとキーボードは明るめのグレー、PCの状態を示す小型液晶とワンタッチボタンが配置される本体前面部とボタンはシルバー塗装だ。

シルバーを基調としたまとまったデザインの本体。サイズは幅325.3×奥行き282×高さ39〜45ミリ、重量は約3.5kgだ

　液晶ディスプレイは、15インチXGA（1024×768ピクセル）表示で光沢処理が施された低反射タイプのスーパーファイン液晶だ。DVDやデジタルカメラで撮影した写真を実に美しく表示してくれる。

　NB53Eが採用するスーパーファイン液晶には、低反射処理のみが施されている。上位モデルは「高輝度・低反射スーパーファイン液晶」または「高輝度・低反射・広視野角スーパーファインDX液晶」を採用しており、それらと比較すると、確かに視野角が不足しているのがわかる。これらの違いは実際にショップに出向き、店頭で見え方を比較してみるとよいだろう。なお、NB53Eのディスプレイは低反射コーティングが施されているとはいえ、外光の映り込みがやや気になった。

　キーボードは、強くタイプすると若干たわみを感じる。タイピングが強い人は気になるかもしれない。キーボードはキーピッチ約19ミリ、キーストローク約3ミリのフルサイズで、キータッチ自体は悪くない。大きめのBack SpaceキーとEnterキーも使いやすい。排熱対策もきちんとされており、長時間使用していても、パームレストの辺りが暖かくなる程度だ。

キーピッチ約19ミリ、キーストローク約3ミリのフルサイズキーボード。Back SpaceキーとEnterキーが大きく使いやすい

　ポインティングデバイスにはタッチパットを採用する。反応は素直で、動作も良好だ。左右ボタンのクリック感は軽く、スクロールボタンにはしっかりとしたクリック感があった。スクロールボタンが左右ボタンよりも堅めなのは、誤操作を防ぐためと思われる。左寄りに配置されたポインティングデバイスは、キーボードのホームポジションからも自然に操作が行える。なお、タッチパットにスクロール機能は搭載されていない。

タッチパットはパームレストの左寄りに配置されている。ホームポジションのほぼ直下にあり、反応も素直で操作しやすい

　このほか、スクロール機能付きの光学式3ボタンマウスも付属している。サイズはわりと大きめで、本体と同じシルバー基調の配色でペイントされている。

　タッチパッドの手前にはワンタッチボタンが用意されており、CD/DVDプレーヤーの操作とアプリケーションの起動がワンボタンで行える。なおCD/DVDの操作は、OSの稼動中にしか行えない。

ワンタッチボタンとCD/DVDプレーヤーの操作ボタン。液晶の左にある切り替えボタンで、アプリケーションの起動とCD/DVDの操作を切り替える

[赤枝輝昌, ITmedia ]

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