> レビュー 2003年10月31日 04:47 PM 更新

今年はやっぱ複合機でしょ――その1
CCD搭載の低価格なダイレクト印刷機「PIXUS MP370」(2/4)


前のページ

スキャナーにCCDを採用した実売3万以下の複合機「PIXUS MP370」

 「PIXUS MP370」は、キヤノンの複合機ラインナップではミドルレンジの製品だ。メモリカードスロットに加えて、業界標準のデジカメ直結規格「PictBridge」、キヤノン独自の「Bubble Jet Direct」という、全部で3通りのデジカメダイレクト印刷もサポートしている。

 メモリカードスロットは、現在のデジカメで使われるほぼすべてのメディアに対応するが、xD-ピクチャーカードやメモリースティックDuo、miniSDメモリーカードなど、別途アダプタが必要なメディアもある。いずれも小型サイズのカードなので、アダプタ必須は仕方ないとも思えるが、せめてxD-ピクチャーカードにはアダプタなしで対応してほしかったところだ。


メモリカードスロット。CF/マイクロドライブ/スマートメディア/メモリースティック/SDメモリーカード/マルチメディアカードにはアダプタなしで対応する

 パソコンからはリーダー/ライターとしても利用できる。複数のスロットを持っているが、マイコンピュータに追加されるリムーバブルディスクアイコンは1つなので分かりやすい。異なるメディア間のデータコピーはできないが、このあたりは一長一短だろう。

 本体サイズは454(幅)×358(奥行き)×249(高さ)ミリで、特別コンパクトではないが巨大というほどでもない。ただし、使用時は前面の排紙トレイをオープンするため、設置上は約480ミリほどの奥行きが必要となる。前面左下に排紙トレイのオープンボタンを設けたのは、なかなかよい配慮だ。右側のメモリカードスロットにもドア式のカバーがあるなど、全体的に筐体の作りはよい。

 基本スペックだが、プリンタ部の印刷解像度は4800×1200dpi、インクはCMYBkの4色だ。インクカートリッジには、染料系CMYカラーと顔料系Bkの2本を使う。印刷ヘッドは最小インクドロップが2ピコリットルのスーパーフォトノズルだ。


インクカートリッジは染料系CMYカラーと顔料系Bkの2種類を使用する

 スペック的に見て「PIXUS 455i」や「PIXUS 475PD」と同等の印刷ヘッドだが、これはプリントエンジンとしては、PIXUSシリーズのエントリークラスとなる。完全フチなし印刷が可能な用紙サイズは、A4/はがき/L判/2L判/専用パノラマだ。

 スキャナー部のイメージセンサにはCCDが採用された(従来のMPシリーズはすべてCIS)。被写界深度が深いCCDは、コピー機という性格上、CISよりも複合機に向いている。コピー用途では雑誌などを開いてセットする場面が多く、原稿台から浮き上がりやすい綴じ代周辺などは、CISではピントが合わずにボケてしまうのだ。なお、CCDの光学解像度は1200dpi、階調はRGB各色16bit入力/8bit出力となる。

 また、PCとの接続インタフェースもUSB2.0 Hi-Speedとなった。USB1.1と比較して、メモリカードのリード/ライト、高解像度スキャン時(だいたい300dpi以上)のデータ転送速度が高くなる。CISからCCDへの変更とUSB2.0 Hi-Speedへの対応は、一見すると地味なようだが非常にありがたい強化点だ。

 単体でのコピー操作は簡単で、基本的には原稿をセットし、カラーかモノクロのコピーボタンを押すだけだ。各種の設定は4方向カーソルキーで行う。上が項目選択、左右が設定変更、下が決定だ。


単体でのコピー操作は下部のボタンを押すだけ

[リアクション, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/4 | 次のページ


モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!