> レビュー 2003年11月4日 04:13 PM 更新

高速転送と内蔵メモリ別途搭載、メモリースティックPRO対応リーダー/ライターの実力

メモリースティックPRO対応を前提に作られたリーダー/ライターはまだまだ数が少ない。飛鳥のMS-Styleはかず少ない製品の一つだ。メモリースティックスロットとは別にメモリを内蔵するMS-Styleを紹介しよう。

メモリースティックPRO対応として設計

 飛鳥の「MS-Style」は、内蔵Flashメモリ付きのメモリースティック用リーダー/ライターだ。

 対応しているメディアは、メモリースティック、メモリースティックPROの2つで、アダプタを使うことでメモリースティックDuoにも対応している。


 最大の特徴はやはり、高速なメモリースティックPROに対応している点だろう。実際の速度はつなぐマシンの性能にある程度依存するため、わざわざベンチマークを取るまでもなく、発売元のベンチマークを参考にすれば大体の感覚は分かるだろう。

 そのベンチマークによると、読み込みで約3.8Mバイト/sec、書き込みで約0.8Mバイト/secを実現している。ちなみにメモリースティックPROの最大転送速度(論理値)は読み込み160Mbps(20Mバイト/sec)書き込み速度15Mbps(1.8Mバイト/sec)だ。一見するとまだまだ理論値まで届いていないのだが、実はこれほど速度を出せるリーダー/ライターはなかなか見つからない。メモリースティックPRO対応製品は、だんだん増えつつあるといった状況だからだ。

 この速度を実現できたのは、メモリースティック対応製品をファームウェアアップデートにてメモリースティックPRO対応に切り替えている競合製品もある中、最初からメモリースティックPRO用に開発したということもあるだろう。従来のメモリースティックでも、既存他社製品の2倍の転送速度を実現しているという。


キャップを外したところ


メモリースティックを装着したところ。さほど飛び出さないのもいい

小技が効いている、内蔵フラッシュメモリ

 MS-Styleは、ただのリーダー/ライターではない。フラッシュメモリを内蔵しているのだ。

 内蔵メモリの容量は32Mバイトあり、転送速度も読み込みで1.7Mバイト/sec、書き込みで500Kバイト/secと十分に高速で、ちょっとしたファイルならば内蔵メモリだけで持ち運べる。また、万が一メモリスティックの容量が足らなくなったときでもサブメモリとして使えるので重宝するだろう。

 メモリースティックは背面にあるロックスイッチで書き込み禁止にできるのは周知だと思うが、MS-Styleでは内蔵メモリも、側面にあるロックスイッチで簡単に書き込み禁止にできる。

 さらに付属ソフトをインストールすると、内蔵メモリに対して書き込み禁止(セキュアライトプロテクト)のパスワード設定や、アクセス禁止(シークレットモード)のパスワード設定ができる。


内蔵メモリにライトプロテクトのパスワードを設定する画面


内蔵メモリにシークレットモードのパスワードを設定する画面


設定情報の確認画面、スイッチやライトプロテクト、シークレットモードの有無が確認できる

メモリースティックPRO派なら要注目

 付属品なども基本装備にぬかりはなく、USBポートが背面にしかない機種に対応できるようにUSB延長ケーブルも付属している。

 価格的には実売6480円と、他社のメモリースティック対応カードリーダー/ライターの1.5倍程度の価格だが、転送速度、そして内蔵メモリやユーティリティの充実を考えると十分に購入を検討してもいい製品と言える。

 ただし前出にあるように、メモリースティックPROの転送速度の理論値には程遠いのは事実だ。同社に限らず、ここをどうするかがキーポイントとなるだろう。

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[長家克善, ITmedia ]

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