ソフトによる差別化2
ユニークなdynabookの企業向けソフトソリューション(1/3)

東芝の青梅事業所では、PCの企画・開発部門に、本格的なソフトウェア開発部門が融合している。そこではハードウェアとソフトウェアが密接に連携するユニークなソリューションが開発されている。企業向けPCに関連するものをピックアップし、その機能と開発の背景をレポートする。

 東芝の青梅事業所では、PCの企画・開発部門に、本格的なソフトウェア開発部門が融合している。そこではハードウェアとソフトウェアが密接に連携するユニークなソリューションが開発されている。前回ではソフトウェアに対する取り組み姿勢を聞いた。今回は企業向けPCに関連するものをピックアップ。開発者の声を元に、その機能と開発の背景をレポートする。

デバイスロック設定ユーティリティ

 企業で使われるPCでは、セキュリティ上の問題から入出力装置の制限が必要になる場合がある。フロッピードライブやCD-ROM/CD-Rドライブなどを通じ、企業内の情報を持ち出せてしまうのはもちろん、USB、シリアル、パラレルの各ポートからデータを抜き取ることもできる。また、こうした入出力デバイスを通じ、インターネットから守られているハズのPCに、ウィルスやワームが入り込む可能性も否定できない。

 デバイスロック設定ユーティリティは、企業のシステム部門がPCの入出力デバイスの有効/無効を一括管理するためのソフトウェアである。Windowsの管理スキームとも連動し、ユーザーごと、ユーザーグループごとにデバイス利用の可否を設定することが可能だ。

 こうした設定は通常、BIOSレベルで設定しなければならないが、BIOSレベルのオプションではユーザーごとの管理を行えず、またメンテナンス性も低い。ハードウェア、BIOS、ユーティリティのすべてを自社で開発している東芝ならではの製品と言えるだろう。

 「デバイスロック設定ユーティリティV1.0」は、現在dynabook Satellite J10シリーズで使用することができ、営業スタッフから無償で配布されている。

Smooth View

 昨今、ディスプレイは高解像化が進んだ。特に複雑な文字を扱う日本語環境では、高解像化のニーズが欧米圏よりも高い。しかし限られた画面スペースで高解像化が進むと、今度は視認性の問題が出てきてしまう。情報量と見やすさを、どのようにバランスさせるかは悩みの種だ。

 Smooth Viewはそうした悩みに応えるべく開発されたユーティリティで、対応アプリケーションの表示内容を拡大縮小するツールだ。Internet Explorer、マイクロソフトOffice、Windows Media Player、Adobe Reader、デスクトップアイコンサイズなどの表示を拡大縮小できる。

 操作方法は、dynabook Cシリーズであれば[Fn]キーと[1][2]、dynabook EXシリーズなら[Fn]キーと[1][2]またはライフスタイルパネルの文字拡大ボタンだ。同じ操作方法でより多くのアプリケーションを操作できるのがSmooth Viewの長所といえる。

 現在本機能は、dynabook Cシリーズおよびdynabook EXシリーズで使用可能となっている。


ConfigFree

 ConfigFreeは今年の春に最初のバージョンがリリースされた、ネットワーク接続全般の操作、設定を支援するユーティリティである。ネットワークに関連した設定をキャプチャ、保存しておき、簡単に切り替えることが可能だ。

 東芝は以前にも同様のツールを出していたが、ユーザーインタフェイスの面でわかりにくい部分があった。しかしConfigFreeは有線、無線を問わず、ネットワーク接続の経路、設定内容をビジュアルで見せ、接続が行えない原因も示してくれる。また無線LANのオン/オフスイッチの状態を読み取り図で示してくれる。このほかケーブルトラブルなどがわかるため、うっかりスイッチをオフにしたことに気づかない、ケーブルが断線した、といった気付きにくいトラブルも一発で見ることが可能だ。

 特定の無線LANアクセスポイント(SSIDで識別)に接続すると自動的にプロファイルを切り替えることが可能となっており、自宅の無線LANと会社の無線LANで自動的にネットワーク設定を切り替えることができる。

 無線LANの普及、PCを携帯しながら仕事をするユーザーの増加などから、こうしたロケーションプロファイル切り替えユーティリティが人気だが、その中でももっともユーザーフレンドリーで、用途範囲の広いユーティリティと言える。

 現在「ConfigFree Ver.2.0」のプレインストール機種は、dynabook Cシリーズ、dynabook Vシリーズ、dynabook SS Sシリーズとなどとなっている。


[本田雅一, ITmedia ]

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