ルータ完全導入ガイド(4/16)
ブロードバンド・ルータの基本機能

 ブロードバンド・ルータは,1つのIPアドレスだけで,複数台のPCからインターネットに接続させるための製品だ。したがって,必ず,NAT/IPマスカレードなどと呼ばれるIPアドレス変換機構を搭載している。

 また,家庭内LANを構成する各PCには,プライベートIPアドレスを割り振る必要がある。プライベートIPアドレスは,そのままではインターネットに接続できない代わりに,ユーザーの方で自由に割り当てることが可能なIPアドレス。一方,インターネットに接続できるIPアドレスは,グローバルIPアドレスと呼ばれる。プライベートIPアドレスは,IPアドレス変換機構を利用することにより,グローバルIPアドレスに変換され,インターネットへ接続できるようになる。

 このプライベートIPアドレスは,PC1台ずつ手動で設定することも可能だが,ルータ上のDHCPサーバ機能を利用すれば,自動で割り当てられる。この点については,ISDNルータと同様だ。この機能も,すべてのブロードバンドルータが備えている。

 一方,ブロードバンド・ルータのインターネット側のIPアドレスは,ブロードバンド回線の種別によって,取得方法が異なっている。

 CATVインターネットでは,LAN内部と同じように,DHCPが使用されることが多い。また,一部のCATV事業者では,DHCPでIPアドレスを割り当てる際に,ユーザーを識別する手段としてコンピュータ名を参照するため,コンピュータ名を設定できるルータが必要となる。

 一方,ADSLでは,PPPoEが使用されることが多い。PPPoEでは,通常のダイアルアップ接続同様,ユーザー名とパスワードによりユーザーの認証が行われ,契約ユーザーであることが判明すると,IPアドレスが割り当てられることになる。

 また,一部のブロードバンド事業者では,ユーザーごとに前もって割り振っておいた固定のIPアドレスを使用する場合もある。これは,法人向けメニューなどに多い。

 ほとんどのブロードバンド・ルータは,これら3つすべてのIPアドレス取得方法に対応しているが,念のため,購入前に対応しているか確認した方がよいかもしれない。また,「フレッツ・ADSL」のサービス開始直後は,PPPoE対応ルータでも不具合が生じる製品があって,なかなか大変だったようだ。契約しているブロードバンド事業者との接続実績があるか,事前にメーカーのWebサイトなどで調べておくとよいだろう。

 なお,中にはハブ機能を持つ製品もある。4ポートの10/100Mbps自動認識のスイッチハブを搭載していることが多い。家庭内LANには十分な数だ。

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[吉川敦,ITmedia]

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